3月 9月

お彼岸はいつ?何をするの?春と秋の違いは?【今更聞けないお彼岸の基礎知識】

お彼岸の基礎知識。意味は?春と秋の違いは?

✓お彼岸って何をする行事?
✓春彼岸と秋彼岸は何か違うの?
✓今年のお彼岸はいつ?

このような疑問を解消します。

 

3月の春彼岸、9月の秋彼岸、1年に2回行われる仏教行事のお彼岸。

一般的には仏壇を掃除したり、お墓参りをしたり、ご先祖様を供養するのが慣わし。また、お彼岸には欠かせない”おはぎ”や”ぼた餅”をお供えするのも定番ですね。

ただ、毎年何となくお墓参りはしているけど、「どうしてお彼岸に?」と疑問に思われている方も多いのではないでしょうか?

 

このページでは、お彼岸の意味や時期、秋と春の違いなど、今さら聞けないお彼岸の基礎知識について分かりやすく解説します。

 

お彼岸とは

お彼岸は「3月の春彼岸」と「9月の秋彼岸」の年2回ある仏教行事。そもそもこの「彼岸」とは何かをご存知でしょうか?

彼岸(ひがん)とは、仏教におけるご先祖様がいるとされている”極楽浄土”。つまり”あの世”のこと。

一方、私たちが今現在生きているこの世界は「此岸(しがん)」と呼ばれており、彼岸は西方に、此岸は東方に存在するとされています。

 

3月の春分の日と9月の秋分の日のどちらも、太陽が真東から昇って真西に沈みます。

この日は現世(此岸)とあの世(彼岸)がもっとも通じやすくなる日。そのため、ご先祖様に感謝したりお墓参りに行ったり、先祖供養を行うのが良いとされているのです。

 

「春彼岸」と「秋彼岸」に違いはある?

  • 3月の「春彼岸」
  • 9月の「秋彼岸」

お彼岸は1年の間に春と秋の計2回行われます。

 

やる事に春と秋で大きく異なることはありません。時期が違うだけで、目的や供養の方法はほとんど同じです。違いがあるとすれば、仏壇やお墓にお供えするのが「おはぎ(秋)」か「ぼた餅(春)」かの違いくらい(地域にもよる)。

 

ちなみに、お彼岸は仏教用語ですが、先祖を供養するお彼岸の風習があるのは日本だけ。仏教発祥のインド、それから中国など他の国には存在しません。

意外にもお彼岸は日本独自の文化だったのです。

 

2023年のお彼岸の期間はいつから?いつまで?

次に気になるのは「春のお彼岸」と「秋のお彼岸」、それぞれの時期・期間がいつからいつまでなのかではないでしょうか?

お彼岸の期間▼

「春分の日(3月20日頃)」と「秋分の日(9月23日頃)」を中心に、前後3日間を合わせた”計7日間がお彼岸の期間”です。

初日を「彼岸入り」、春分・秋分の日を「中日」、最終日を「彼岸明け」と呼びます。

今年のお彼岸がいつから始まり、いつ終わるのかはしっかりチェックしておきましょう。

 

2023年(令和5年)のお彼岸期間▼

春のお彼岸>

  • 彼岸入り・・・3月18日(土曜日)
  • 中日・・・3月21日(火曜日)
  • 彼岸明け・・・3月24日(金曜日)

 

<秋のお彼岸>

  • 彼岸入り・・・9月20日(水曜日)
  • 中日・・・9月23日(土曜日)
  • 彼岸明け・・・9月26日(火曜日)

 

お彼岸は何をするの?

お彼岸には「〇〇をすべき」という決まりは特にありませんが、一般的には”先祖供養”が行われています。

 

<お彼岸を迎える準備は主に以下の3つ>

  • お仏壇や仏具の掃除
  • お墓参りとお墓の掃除
  • 供花やお供え

普段はあまりできていないお仏壇や仏具を念入りに掃除して、お墓参りの際には一緒にお墓の掃除も行いましょう。

 

お墓参り

お彼岸といえばお墓参り。ご先祖様が眠っている場所なので、なるべく家族揃ってお参りしたいところ、みんなでお墓掃除も忘れずにやっておきましょう。

お彼岸のお墓参りと言っても、やる事は普段のお墓参りと大きく変わりません。

 

準備する道具

  • お線香
  • ろうそく
  • マッチ やライター
  • お花 (故人が好きだった花、四季折々のお花)
  • お供物 (お菓子やフルーツ、お酒など)
  • 半紙(お供え物を置くため)
  • 掃除道具

 

お墓の掃除

お墓参りに来たらまずはお墓の清掃。

雑草を抜いて、墓石は水をかけて洗い流し、ゴミが詰まりやすい水鉢・花立・香立てを丁寧に洗ってください。細かい窪み部分は歯ブラシを使うと汚れが落ちやすいですよ。洗い流したら、タオルなどで水気を拭き取って掃除完了。

 

お墓掃除はこの日までにやると決まっているわけではありませんが、お彼岸の中日は霊園や納骨堂が混雑する可能性があります。彼岸入りから中日までの間に済ませておくのもアリです。

 

お供え物

お彼岸のお供え物といえば「おはぎ」と「ぼた餅」が定番。どちらも炊いたモチ米をつぶして丸めたものに、あんこやきなこを絡めたものです。

  • 春は牡丹の花にちなんで「ぼた餅」
  • 秋は萩の花にちなんで「おはぎ」

というように、食べる時期に咲く季節の花にちなんで呼び分けされています。

 

その他にも、ぼた餅はこし餡でおはぎはつぶ餡のところもあれば、もち米がぼた餅でうるち米がおはぎと呼ぶところ。また、どちらもおはぎで統一してるところなど、地域によって呼び方の違いがあります。

しかし、お供え物はおはぎ(ぼた餅)にこだわる必要は全くなく、故人が生前好きだった食べ物でも大丈夫です。大切なのはご先祖様に喜んでもらうことですから。

 

お彼岸のお供え物についての詳細はこちらの記事をご覧ください▼

お彼岸のお供え物といえば?おはぎとぼた餅の違いは?【定番の品・マナー・注意点を解説】

お彼岸のお供えに向いているお花とNGのお花は?【花の選び方・マナー・相場を紹介】

 

自身の日頃の行いを見つめなおす「六波羅蜜」

お彼岸とは、サンスクリット語(古代インド語)の「パーラミター」を漢訳したもの。日本では「到彼岸」と訳されます。

仏教においては、現世である「此岸」は欲望や迷いが多い世界とされ、あの世である「到彼岸」は苦しみの無い極楽浄土だと考えられているのです。

 

そんな極楽浄土である到彼岸へ至るには、「六波羅蜜」という6つ修行を実践して悟りを開く事だと言われています。

六波羅蜜とは

  • 布施(ふせ) ⇒ 見返りを求めず、人に施しを分け与えること
  • 持戒(じかい) ⇒ 戒律を守り、自らの行いを省みること
  • 忍辱(にんにく) ⇒ 苦しみを耐え忍ぶこと
  • 精進(しょうじん) ⇒ 努力すること
  • 禅定(ぜんじょう) ⇒ 心を安定させ、動揺しないこと
  • 智慧(ちえ) ⇒ 正しく物事を見極めて判断すること

そして、ご先祖様に感謝する中日、その前後6日間は1日1つずつ「六波羅蜜」を実践していく期間でもあります。

常日頃からこの6つを心掛けて実践するのは難しいかもしれません。なので、お彼岸の時期だけでも六波羅蜜を意識して過ごしてみてはいかがでしょうか。

 

また、お彼岸の時期はお寺などでご先祖様を供養すると共に、六波羅蜜を実践する「彼岸会」という行事を開いてるところもあります。興味がある方は参加してみてはいかがでしょうか。

普段の生活の中でも正しい行いを意識して過ごせるようになるかもしれませんよ。

 

まとめ

3月と9月にあるお彼岸の頃は、あの世と現世がもっとも通じやすくなる時期です。そのためお墓参りをしたり、お仏壇を掃除して、ご先祖様に感謝の気持ちを込めて供養することが大事とされています。

お供えものとしてはおはぎやぼた餅が定番。この時期になるとスーパーにズラリと陳列されてる光景をよく見かけます。

 

また、お彼岸にやる事は先祖供養だけではなく、自身の日頃の行いを振り返って見直すのも古くからある慣わしです。良い機会なので、普段の行いを振り返って反省したり、戒めたりする時間を設けてみてはいかがでしょうか。

お墓参りやお寺の法要に参加して、先祖や故人を身近に感じながらお彼岸を過ごすのもいいかもしれません。

 

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