3月 9月

お彼岸のお供え物といえば?おはぎとぼた餅の違いは?【定番の品・マナー・注意点を解説】

お彼岸のお供え物の定番とおすすめ。マナーと選び方も解説

✓お彼岸のお供え物といえば?
✓おはぎとぼた餅の違いは?
✓お供え物を選ぶときの注意点は?

こんな疑問を解消します。

 

秋と春の年2回行われるお彼岸を迎えるにあたって、しっかり準備しておきたいのがお供え物。自宅や実家用はもちろん、他家を訪ねる際にも持参することがマナーとされています。

しかし、お供え物にはどんな品が相応しく、逆に何がダメなのかで悩むこともあるでしょう。お供え物のことばかりに気を取られて、供養が疎かになっては本末転倒です。

 

このページでは、知っておくと役立つお彼岸の定番のお供え物、選び方、基本的マナーについてご紹介します。

 

お彼岸のお供え物として向いているもの

まずは、お彼岸のお供え物によく選ばれている定番の品を確認しておきましょう。

お彼岸の定番のお供え物

自宅のお仏壇にお供えする場合▼

 ☞ お菓子・果物・飲み物

お寺の法要に持っていく場合▼

 ☞ お菓子・お茶菓子

他家に持参する・送る場合▼

 ☞ お菓子・果物・飲み物・お線香・ろうそく

いただいたお供え物へのお返し▼

 ☞ お菓子・飲み物・保存がきく食品・タオル・洗剤などの消耗品

一般的にはお菓子や果物類が定番。他にもお酒やジュース類、それからお線香や絵柄付きろうそくもおすすめ。

 

日持ちするお菓子や故人の好物が定番

地域によって差異はありますが、中でも”日持ちするお菓子(お茶菓子)”がよく選ばれています。お饅頭・羊羹・どら焼き・粟おこし・おせんべいなどさまざま。最近ではゼリーやクッキーなどの洋菓子も人気です。

お菓子は自宅のお仏壇用、お墓参り用、お寺用(彼岸会)、他家の訪問時用、お返し用など、どのケースにも対応できるところが魅力。なかなか決められない時は相手の家族構成に合わせたお菓子ギフトが最適です。

 

また、故人が好きだった食べ物や飲み物も定番です。生前よく食べていた好物がお供えしてあれば、きっと故人様はとても喜んでくれることでしょう。

 

お彼岸といえば「おはぎ」と「ぼた餅」!その違いは?

お彼岸のお供え物といえば「おはぎ」と「ぼた餅」ですが、一体何が違ってどちらを食べればいいのでしょう。

 

結論から言うと、おはぎとぼた餅は同じもの。どちらも炊いたモチ米を丸めたものにあんこを絡めた和菓子。それぞれの季節に咲く花によって名称が違うだけです。

POINT

  • 春は牡丹の花にちなんで「ぼた餅」
  • 秋は萩の花にちなんで「おはぎ」

ただ、地域の風習によって異なる場合もあり、こし餡を使ったものをぼた餅、つぶ餡を使ったものをおはぎと呼ぶこともあります。秋のおはぎがつぶ餡なのは、ちょうどこの時期が小豆の収穫時期だからです。

 

おはぎやぼた餅をお彼岸にお供えしたり食べたりする理由▼

古来より日本では赤色には「魔除け」の力が宿ると考えられており、原材料である”小豆”は祝いの席や儀式で餡子にして出されていました。

その慣わしから、邪気払い・魔除けの意味を込めておはぎやぼた餅をご先祖様にお供えするようになったのです。

注意したいのは、お彼岸の定番ではあるのですが、おはぎとぼた餅はあまり日持ちしない生菓子。手作りしたものを他家に訪問する際に持参する場合は、一緒に日持ちする正式なお供え物も用意しておいた方がいいでしょう。

 

おはぎの冷凍保存方法はこちらの記事をご覧ください▼

余ったおはぎは冷凍OK?【美味しく冷凍・解凍する方法】

 

お供え物選びのポイントと注意点

お彼岸のお供え物に厳密な決まりはありません。しかし、相手を不快させたい、悪い印象を与えないためにも、最低限心得ておくべきマナーはあるので確認しておいてください。

 

お供え物の一般的な相場は?

お供え物の相場はだいたい「3000円~5000円」くらいが一般的。

これは相手との関係によって変わるので、あくまで目安として参考にしておいてください。とりわけお世話になっている相手であるなら、金額は通常より高くなる傾向にあります。

 

高額すぎる品を贈ってしまうと、相手に気を遣わせてしまったり、先方がお返しを購入する際に負担を感じさせてしまうかもしれません。相場より高くなったとしても、予算は多少アップ程度に抑えておいた方がいいでしょう。

ただ、お彼岸はあくまで供養が目的の行事。あまり金額に捕らわれず、故人が喜ぶお供え物を選ぶことも大切です。

 

お供え物に向かない食べ物

お彼岸のお供え物に相応しい品がある一方で、あまりお供え物には向かない物もあるので注意してください。

 

大きく分けると主に以下の2つ▼

POINT

  • 日持ちしない食べ物
  • 殺生を連想させるもの(魚や肉類)

お彼岸は計7日間に及ぶため、日持ちしない食べ物だと傷んでダメになってしまうこともあります。ご自宅用ならまだしも、贈り物とする場合は相手に迷惑をかけないように避けておくのが無難。

 

また、お彼岸は仏事ということで、仏教が禁じている殺生に通じる食べ物もあまり好まれません。

実はそれも建前で、肉やお魚などの生鮮食品は保存に気を遣わせてしまうため、ギフトとしては相応しくないという考え方からNG扱いされています。

これらはあくまで一般的には不向きとされているだけなので、故人が好きだった食べ物なら選択肢の一つに十分なりえます。

 

お供え物に「熨斗(のし)」は必要?

お祝いの品に利用することが多い「熨斗(のし)」は、お彼岸のお供え物には不要です。

のしは不老長寿を象徴する”あわび”を薄くのばして乾燥させた「あわびのし」が由来。祝儀や慶事の際に利用されるものなので、お彼岸のような仏事・弔事では、のしではなく「掛け紙」を利用するのが正しい作法となります。

 

掛け紙について

中央で結び目を作っている紐「水引き」ですが、この形や色は使う場面によって違いがあるので注意してください。

 

お彼岸のお供え物に使う場合の水引きはこちら▼

  • 色が「黒白」か「黄白」のもの
  • 形が「結び切り」か「あわじ結び」のもの
  • 5本結び

5本とあわじ結びは慶事にも弔事にも使用可能です。一般的には黒白の結び切りなのですが、関西では黄白の水引きがよく使われています。地域によって違うこともあるので、先方の地域に独自の風習がないか事前に確認しておいた方が良いです。

  • 表書きは上段に「御供」もしくは「御供物料」と記入
  • 下段に自分の氏名(名字のみでも可)を記入

お彼岸用のギフトセットなら掛け紙もお彼岸用になってますよ。

 

また、お店で品物を購入する場合はお彼岸の品だとしっかり伝えておきましょう。

お彼岸には相応しくないのし入りの掛け紙を付けられてしまうこともあるからです。気づかず渡してしまうと失礼な印象を与えてしまうかもしれないので、忘れずにお彼岸用だと伝えるようにしてください。

 

まとめ

お彼岸のお供え物は、実のところ絶対こうではいけないという厳密な決まりはありません。迷ったときは日持ちするお菓子、故人の好物、先方の家族に合う物を選ぶと良いでしょう。

昔も今も和菓子が一般的ではあるのですが、最近の傾向では洋スイーツを贈る方も増えています。

 

お彼岸の贈り物というのは、消えもの(消耗品)が好まれやすいので、食品以外から選ぶ際もこのポイントを考慮して探すといいでしょう。ただ、他の仏事に比べてそれなりに自由が利きます。一般的な常識に捕われすぎなくても大丈夫ですよ。

故人が喜びそうな物や先方の家族が喜ぶ物であれば、一般的な常識と多少ズレていたとしても問題ありません。どうしても気になる場合は事前に確認の連絡を入れておくと良いでしょう。相手に合わせた柔軟なお供え選びができたらいいですね。

 

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