
・送ってはいけない人っているの?
こんな疑問を解消します。
お歳暮やお中元の贈り物選び、何が良いか迷いますよね。特にはじめての方やまだ贈り慣れていない方だと戸惑うことも多いと思います。せっかくなら喜んでもらえる贈り物をしたいのですが…。
気がかりなのは、「贈ったらダメな物」「贈ってはいけない人」がいるのかどうか。調べてみたところ、お歳暮やお中元にはタブーとされてる贈り物、そもそも送ること自体NGとされている人もいたんです。
このページでは、お歳暮&お中元のマナーとして、「送ってはいけないもの」と「送ってはいけない人」について詳しく説明いたします。
このページの目次
お歳暮&お中元に送ってはいけないタブーなの品物
お歳暮・お中元には、送ると「失礼」だったり、「縁起が悪い」とされているタブーな贈り物があります。
人によってはマナー違反にあたることもありますので、どんなものが、どんな理由でタブーなのかを知っておくことは大切。大切な方に嫌な想いをさせたり、余計なトラブルになることを未然に防ぐことができます。
お歳暮&お中元のタブーな品物を以下にまとめましたので、参考にしてください。
「踏みつける」を連想させる物
履物のような足で踏みつける物を贈ることは失礼にあたる可能性があります。
相手を「踏みつける」「足蹴にする」…そんなイメージに繋がる恐れがあるため、贈り物には向きません。
■例えば以下のような物があります
「みすぼらしい恰好をしている」を連想されかねない物
直接肌に身に着けるものは、「みすぼらしい恰好をしている」という意味として受け止められることがあります。
他にも「生活が苦しい」「施しをしてあげる」というように、上から目線の失礼な印象を与えかねないため、念のため避けておいた方がいいかもしれません。
■例えば以下の様な物があります
「縁を切る」という意味を持つ物
刃物は「あなたと縁を切る」という意味に取られる恐れがあります。
また、刃物のような鋭利なものは、「敵意がある」と思われてしまうかもしれないので注意が必要。
■例えば以下の様な物があります
しかし、刃物は必ずしも縁起が悪いというわけではなく、逆に縁起が良いという意見も多くあります。
刃物は古来より最高の献上品とされてきた神聖なモノであり、「災いを断ち切る」「魔を切る」「未来を切り開く」ものと考えられていたからです。
このような意味や真意が伝わる贈り方をすれば、刃物類を贈ることに問題はないでしょう。
「あなたに会いたくない」と受け取られかねない物
ハンカチは贈り物に選ばれやすいアイテムなのですが、「手巾(しゅきん)」=「手切れ」という意味に繋がります。
「あなたとはもう会いたくない」という意味として受け取られてしまうかもしれません。
ハンカチがタブーとされている理由まで知ってる方は少ないでしょうが、相手が知ってる可能性もありますので、心配なら避けておくのが無難。
4、9に関連する物
語呂合わせが悪いモノもお歳暮やお中元にはあまり向きません。
■例えば以下の様な物があります
4と9は忌み数として嫌われており、病院やホテルではこの数字を飛ばしてるところも少なくありません。
中でも「櫛(くし)」は「苦しんで死ぬ」という意味にも繋がるので注意してください。なるべくお歳暮の中身も4つや9つの個数は避けた方がいいでしょう。
一応注意した方がいいもの
前項で紹介した品物よりタブー度は下がりますが、相手によっては失礼にあたるケースもある品物もあります。
逆に贈ると喜ばれる方も多いため、気にし過ぎるのは良くありませんが、念のために知っておいてください。
現金やギフト券
『現金やギフト券』は、お歳暮に限らず「もらえて嬉しいプレゼントランキング」で、ほぼ必ず上位にランクインしてくる人気の贈り物。
しかし、「お金に困ってるんでしょ?めぐんであげる」という意味で受け取られてしまうこともあるようです。特に贈る相手が目上の方の場合は避けた方がいいかも。
同じ理由で、現金ではないけど金額がはっきり分かってしまうものも注意が必要。
ただし、貰えると嬉しい人気の贈答品であることも事実なので、贈る相手次第といったところです。
相手がこの手のことをあまり気にしない方ならむしろ喜ばれる贈答品となるでしょう。
花や植物
『お花や植物』なのですが、それ自体はお歳暮やお中元に贈ってもマナー的には何ら問題ありません。
注意して欲しいのは贈り物にしようとしているお花の「花言葉」。
花言葉に詳しい方はそれほど多くはないでしょうが、相手がお花好きだったり、お花・植物関連の仕事に就いていたり、もしくは勉強していて花言葉にも詳しい場合があります。
念の為に、どんな花言葉があるのかを調べておいて方がいいかもしれません。
筆記用具と時計
『筆記用具や時計』は、『勤勉奨励』といって”もっと勉強に励め”という意味を持っています。
これもまた目上の方、または取引先の方に対して、「勉強しろ!」というのは失礼にあたりますので注意が必要。
カバン
『カバン』は「通勤」を連想させてしまうことが良くないようです。なかでもビジネス向きに販売されているカバン。
特に目上の方への贈り物にすると失礼にあたることもあるので注意してください。
マナー的には問題なかったとしても、そもそもカバンの類は人の好みによって合う合わないがありますので、好みに合わないカバンを貰っても嬉しくありません。
逆に相手の好みを熟知していたり、欲しがってる物を知っているのなら、カバンを贈ると喜んでもらえるでしょう。
お歳暮やお中元を送ってはいけない人【受け取りを禁止にされている相手】
お歳暮やお中元に送ってはいけないものがある以前に、そもそも”送ってはいけない人”がいることをご存知でしょうか?
正しくは”人”というより”職業”ですね。
元々受け取りを禁止されていたり、受け取ると迷惑・不利益を被る可能性のある方だと、仮にお歳暮やお中元を送ったとしても受け取って貰えない可能性が高いです。
公務員は原則的に贈答禁止
代表的なところでいうと、公務員(国家公務員・地方公務員ともに)とか。
詳しくは以下にまとめました。
お歳暮・お中元の受け取り禁止の職業
国家公務員・・・国会議員、裁判官、裁判所職員、自衛隊員など
地方公務員・・・知事、市町村長、議員、県庁市役所職員、警察官、消防士、国公立学校の学長・校長・園長・教員、国立病院の医師・看護師など
公務員は「国家公務員倫理規程(倫理規程)」という倫理法に基づく政令によって、利害関係にある相手から贈答品を受け取ることが禁止されています。
賄賂と受け取られる恐れがりますので、相手が公務員の場合は控えた方がいいでしょう。
ただし、家族や同僚、友人のような、利害関係者でない方からならお歳暮もお中元も受け取ることは可能です。
ちなみに、「私立学校の先生」の場合は、学校のルールや個人の考え方によって異なります。とは言っても、受け取らないケースが多いので基本的に贈る必要はありません。
民間企業でもお歳暮・お中元を禁止にしてるケースがある
それから、近年では大手企業や外資企業はコンプライアンスの観点から、お歳暮・お中元に限らず贈答行為そのものを禁止してるところが増えています。
賄賂を疑われかねない贈り物は受け取らないケースが多いようです。
そのような企業にお勤めの方へ送ったとしても、断り状や詫び状が添えられて返送されてきます。これでは迷惑を掛けるだけになってしまいますので注意してください。
お歳暮・お中元は相手の気持ちを考えて贈り物を選ぼう
お歳暮&お中元は贈るとマナー違反になってしまうタブーな贈り物があります。
贈る品物は十分注意して選ぶようにしてください。
タブーになりうる贈り物は以下の通り▼
POINT
- 靴や靴下(「踏みつける」を連想)
- 下着や肌着(「みすぼらしい」を連想)
- 刃物(「縁を切る」を連想)
- ハンカチ(「手切れ」を連想)
- 4、9に関係する物(「死」「苦」を連想)
他にも、現金や花、カバンも気を付けた方がいいです。
「考えすぎ」「大袈裟」と思われるかもしれませんが、人によって常識やマナーの基準は異なります。自分はなんとも思わないからといって、相手も同じだとは限りません。
自分は「大丈夫だと思った」からではなく、相手の気持ちを優先して品物を選ぶようにしましょう。
マナー違反、タブーなお歳暮は避けるようにして、日頃お世話になってる方に喜んでもらえるお歳暮&お中元選びができたらいいですね。
もちろん、一般的にはタブーな品物でも、相手が欲しがっているなら全然アリですよ。
お歳暮・お中元に関連する記事を下記にまとめましたので、ご参考にしてください