
✓山の日ってどんな祝日
✓山の日が祝日になった理由は?
このような疑問を解消します。
比較的新しい国民の祝日『山の日』。海の国であると同時に、緑と山の国でもある日本にぴったりの祝日と言えます。
2016年に施行されたわけですが、新たな祝日の誕生は海の日以来なんと20年ぶりだったそうですよ。
いったい山の日とはどんな祝日なのか、どのような由来があって祝日になったのでしょうか?また、関連のイベントはあるのでしょうか?
今回は、山の日の意味や祝日になった理由などについてお話します。
山の日、2020年はいつ?
POINT
山の日は、毎年「8月11日」
基本的に山の日は固定の祝日です。
しかし、2020年は東京オリンピック・パラリンピックが開催される予定だった為、その影響で”2020年の山の日「8月10日(月曜日)」に移動”しました。
新型コロナウイルスの影響で開催は2021年に延期されましたが、山の日は変更された日程のまま変わりません。
山の日とはどんな祝日?
山の日とは2014年に制定され、2016年から施行された比較的新しく設けられた国民の祝日です。
1996年に設けられた「海の日」から数えて、20年ぶりとなる16個目の祝日になります。また、これまで8月には祝日がひとつも無かったので、山の日が初の祝日となりました。
制定された背景に明確な山の出来事があったわけではありませんが、
POINT
山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する
ということを趣旨としています。
山の日が制定された理由
きっかけとなったのは、2008年(平成20年)に作曲家の船村徹さんが「海の日があって、山の国である日本に山の日がないのはおかしい」…と提言したのが始まり。
日本は海にぐるりと囲まれる海洋国家であると同時に、国土の約7割が山地という山の国ですので、そんな意見が出てくるのは当然でしょうね。
このメッセージを受け、翌年に日本山岳会が山の日制定に乗り出しました。
さらに他の山岳団体も共鳴して、山岳5団体(日本山岳協会、日本山岳会、日本勤労者山岳連盟、 日本山岳ガイド協会、日本ヒマラヤン・アドベンチャー・トラスト)が2010年(平成22年)に「山の日制定協議会」を発足。
山岳団体所属の議員に働きかけ、元々国内の自然に対して意識の高い議員が多かったこともあり、2013年(平成23年)に約110名からなる超党派の「山の日制定議員連盟」がに発足。
そして、祝日法改正法案を国会に提出すると、ほとんど反対する議員もなく、質疑・審議なしの賛成多数でスムーズに衆議院を通過しました。
山の日が祝日に制定された理由としては「海の日」の存在が大きかったんですね。
どうして「8月11日」なの?」
それでは、なぜ山の日は「8月11日」になったのでしょうか?
8月の「八」が山の形に似ているからとか、「11」が2本の木をイメージできるとか、又は山に向かって進む一本道に見えるから……このような事も言われていますが、これらは全て後付けです。
山の日を制定するにあたって、祝日のない6月第1日曜日にする案、海の日の翌日にする案など、山の日をいつにするかで様々な案が出されました。
その中で議員連盟からは、夏山シーズンであり、8月13日から始まるお盆と繋げやすい「8月12日」を推す声が強く、一時はその日程で決まりかけたそうです。
しかし、8月12日は1985年(昭和60年)に、日航機が群馬県の御巣鷹山に墜落した「御巣鷹山日航機事故」という悲劇があった日でもあり、現在でも当日は慰霊式が行われています。
この慰霊の日を祝日とするのは避けるべきという声があがり、最終的にその前日となる「8月11日」に決まりました。
2020年の山の日関連イベント
例年、山の日には各地で関連のイベントが開催されていますが・・・、
注)新型コロナウイルスの影響で開催予定が中止・延期・変更される可能性があります。
■山の日記念全国大会 おおいた2020
第5回となる「山の日記念全国大会」が大分県の九重町と竹田市に広がる”くじゅう連山”で開催。
山の魅力とともに、山を支える人々の営みや山が育む恵みなどを全国に広く情報発信し、「おおいたらしさ」を感じることができる大会
当日は記念式典、歓迎フェスティバル、エクスカーション、関連イベントの催しが予定されています。
- 日時:令和2年(2020年)8月11日(火曜日)
- 会場:大分県九重町、竹田市、別府市
- イベントHP:第5回「山の日」記念全国大会おおいた
例年なら「山の日コンテスト」「山もり!フェス」など、各地で関連のイベントが開催されていますが、今年はコロナの影響で、山の日に限らずあらゆるイベントが実施困難な状況です。
2020年のイベントについては情報が入り次第順次更新していきます。
山の日という祝日を山を知る・親しむきっかけに!
8月11日の祝日「山の日」制定の裏には具体的な由来は存在しないのですが、「山に親しんでほしい」「山に感謝しよう」という山を愛する人たちの熱意が実って祝日化されました。
学校はそもそも夏休み中であり、お盆の影に隠れてる印象もあるとはいえ、このような祝日や連休が増えてくれるのは単純に嬉しいものです。学生はともかく、大人たちは恩恵が大きいのではないかと。
そういった意味でも山への感謝は尽きないのですが、本来の意義「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことも忘れてはいけません。
また、祝日前後には各地で様々なイベントも開催されるようになりました。イベントに足を運んだり、登山に出掛けたり、山の写真を撮影するのも良さそう。
山の日という祝日を通して、普段あまり深く考えない山というものに思いを馳せ、山に親しむきっかけとできたらいいですね。