✓お中元のお返しの相場は?
✓お礼状はなんて書けばいいの?
こんな疑問や悩みを解消します。
お中元とは夏のご挨拶であり、お世話になった方に感謝の気持ちを込めた贈り物をする風習のこと。お中元は基本的に、目下の人から目上の人に贈るものです。
でも、目上の方からお中元が届いて、お返しをどうしようか、お礼状をどうしようか悩んだ経験ある人もいるのではないでしょうか。せっかく贈っていただいたので失礼のないように対応したいものです。
この記事では、上司や先輩など目上の方からお中元を頂いた際の、お返しの有無や正しい対応・マナーについてご紹介します。
このページの目次
上司や先輩など目上の人から頂いたお中元にお返しは必要?
お中元は日頃お世話になっている方に感謝の気持ちを贈答品と共に贈る夏のご挨拶です。
POINT
- お中元は感謝の気持ちを贈るものなのでお返しは原則不要
- 基本的にお中元を頂いたらお礼状を送るのがマナー
基本的にはこの対応で問題ありませんが、これはあくまで通常のお中元の場合。お中元というのは目下の方から目上の方に贈るのが基本です。原則不要というのはこの基本の形式でお中元が届いた場合を指します。
でも、たまに目上の方からお中元が届くこともあります。そして、目上の方からお中元をいただいた場合はお返しの品を贈るのがマナーです。
お中元のお返しギフトの相場
お中元に対するお返しの相場は「半返し」が基本です。半返しとは、頂いた品物の半額程度の金額の品物を贈ること。相手が同僚や友人なら同額程度の品物で問題ありません。
でも、相手が同等ではない立場にある目上の方の場合は、頂いた品物の「半額程度」もしくは「少し安価」な品を贈るのがマナー。
お中元の品物より高額なお返しをする行為は、「次からお中元は要りません」という意味になります。場合によっては失礼にあたるので注意してください。もちろん全く同じ品を贈るのも失礼な行為です。
目上の方からお中元を頂いた際の正しい対応とマナー
目上の方に失礼があってはいけないので、上司や先輩からお中元をいただいた時の正しい対応・マナーも見ていきましょう。
お中元が届いたらすぐに「お礼状」を書く
まず真っ先に取り掛かるべきことは「お礼状」です。お礼状はスピードが重要。先延ばしにするのは失礼にあたります。お返しの品を用意するよりも先に行ってください。
なるべくお中元が届いた当日にはお礼状を書いて、遅くても3日以内に投函するようにしましょう。
もちろんお返しの品と一緒にお礼状を送っても構いません。ただし、これは3日以内にお返しの品物を用意できた場合のみ。無理ならお礼状を先に送っておき、後日改めてお返しの品を送ります。
文中に「別便にて心ばかりの品をお送りしました」という内容を書いておいてください。
お返しの品物を贈る
基本的にお中元にお返しは不要ですが、相手が目上の方(会社の上司や義両親など)の場合はお返しを贈るのがマナーとなります。
品物を贈る際は改めてお中元に対するお礼、日頃お世話になっている感謝の気持ちを書いた送り状を一緒に添えておきましょう。お返しより後にお礼状を送るのもマナー違反なので気を付けてください。
また、相手が取引先の場合は賄賂と受け取られてしまう危険性があるので注意が必要。判断に困ったときは会社の上司に相談することをお勧めします。
あとは品物よってはマナー違反にあたるケースもあるのでご注意を。
お中元のNGギフトはこちらの記事が参考になります▼
お歳暮・お中元のタブー!送ってはいけないものと送ってはいけない人
のし紙の表書きの書き方
お返しの品につける「のし紙」の表書きにもマナーがあります。
のし紙は「紅白の蝶結び」の水引を使用してください。
表書きは頂いたお中元と同じで「お中元」「御中元」と書くのが一般的。しかし、この表書きはお返しを送る時期で変わるので、時期に合わせて適切な表書きを使用してください。
時期別の表書きの書き方はこちら▼
期間 | 表書き |
6月下旬~7月15日 月遅れの地域は7月中旬から8月15日 |
お中元 御中元 |
7月16日~立秋前日(8月6日頃) | 暑中御見舞 暑中御伺い(目上の方の場合) |
立秋(8月7日頃)~8月31日頃 | 残暑御見舞 残暑御伺い(目上の方の場合) |
地域によってお中元の時期は違うので、先方がどの地域に住んでいるのかも確認しておきましょう。
お中元の時期についてはこちらの記事をご覧ください▼
お中元はいつからいつまで?贈るのを忘れた時は?【お中元基礎知識とマナーを解説】
目上の方に対するお礼状の書き方と文例
お礼状は身近で親しい相手ならくだけた表現でも全く問題ありません。でも、相手が目上の方の場合はフォーマルな書き方が求められます。お礼状の正しい書き方と役立つ文例を紹介してあるのでご参考にしてください。
お礼状の基本の書き方
目上の方にはある程度形式に則った丁寧な書き方の方が好まれます。
お礼状の基本的な構成
- 頭語
- 時候の挨拶
- お相手の近況、健康・安否を気遣う言葉
- お中元に対するお礼の言葉
- 相手の健康や息災を願う言葉
- 結語
- 日付・差出人名
お礼状は「縦書きの便箋(手紙)に封筒」が基本。でも、「ハガキ」や「横書き」でも問題ありません。より丁寧な印象を与えたいのであれば、便箋に縦書きという基本マナーに沿った書き方がおすすめ。
また、パソコンで簡単に作成したものより、「手書き」のお礼状の方が相手に好印象を持ってもらえやすいです。
お礼状の書き方についての詳細はこちらの記事をご覧ください▼
お中元のお礼状マナーと書き方【友人・親戚・取引先など相手別文例も紹介】
お中元のお礼状の例文【目上の方用】
上記の全体構成と照らし合わせることでお礼状が書きやすくなります。
お中元のお礼状①
①拝啓 ②盛夏の候、③ますますご健勝のことと心よりお喜び申し上げます。
④さてこの度は結構なお中元を頂きまして、誠にありがとうございました。日頃よりのお心づかい痛み入ります。
家族ともども大変喜んでおります。
⑤暑さ厳しき折、一層ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
まずは取り急ぎお礼申し上げます。
⑥敬具
お中元のお礼状②
①拝啓 ②連日厳しい暑さが続いておりますが、③○○様(部長)におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか。
④さてこのたびは大変結構な御品を頂戴いたしまして、誠に有難うございます。頂戴しました○○は家族全員でお美味しく(賞味させて)頂きました。
常日頃よりお世話になっている上に、このようなお心づくしの品まで頂き恐縮いたしております。
⑤まだしばらくは厳しい暑さが続きますが、体調など崩されないようご自愛ください。
まずは書中を持ちまして御礼申し上げます。
⑥敬具
お中元のお礼状③
①拝啓 ②大暑のみぎり、③○○様(部長)におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
④このたびはお心のこもった御品を頂戴いたしまして、誠に有難うございました。
平素よりお世話になっているところを、このようなご配慮までいただき恐縮しております。
本日別便にて心ばかりの品をお送りいたしました。お口に合うかどうかわかりませんが、ご笑納くだされば幸いです。
⑤暑さ厳しき折柄、どうぞご自愛のほどお祈りいたします。
略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます。
⑥敬具
目上の方からお中元を頂いたら失礼のない対応をしよう!
通常、お中元は目下の方から目上の方に贈るものです。でも、たまに目上の方から届くことがあり、この場合は通常だと不要なお返しを用意する必要が出てきます。
もう一つ大切なのがお礼状。お中元を受け取ったらまず最初にやるべきことはお礼状を送ることです。遅くても3日以内には投函してください。
上司や先輩から突然お中元が届くと戸惑ってしまうかもしれませんが、基本のマナーさえ守れば大丈夫。これからのお付き合いをより良いものにするためにも、お中元をいただいた際はしっかりマナーを守って感謝を伝えるようにしましょう。
お歳暮・お中元の関連記事はこちらにまとめてあるのでご参考にしてください