
✓正月飾りの意味は?
✓正月飾りの処分方法は?
このような疑問を解消します。
クリスマスが過ぎると世の中は一気にお正月ムードに突入します。この時期、玄関周辺でよく見かけるようになるのが正月飾りです。「しめ飾り」「門松」「鏡餅」が一般的ですね。
でも、毎年恒例だからと飾ってはいても、正月飾りの意味まで知っている方は多くないかもしれません。飾る期間や処分方法もできれば知っておいた方がいいでしょう。
この記事では、正月飾りの込められた意味、飾る時期、正しい処分方法まで、正月飾りのあれこれを詳しくご紹介します。
このページの目次
正月飾りを出す時期はいつからいつまで?
正月飾りを飾る時期・期間について解説します。
正月飾りを飾り始める時期
本来は「12月13日~12月28日」までの期間内に飾り始めるのが伝統的で良いとされています。しかし、今だとこの期間はクリスマスムードほぼ一色。華やかなイルミネーションで街は彩られ、自宅にもツリーを飾っているご家庭が多いです。
そのため、現在は「12月26日~12月31日」までの期間に飾るのが一般的。
正月飾りを飾るには縁起の悪い日
12月26日から31日の間に飾るのが現在の主流ですが、実はこの期間内には飾ると縁起が悪いとされている日があります。
- 12月29日:「9=苦」「二十=二重」の語呂合わせから「二重苦」を連想
- 12月31日:「一夜飾り」と呼ばれる神様に失礼な行為
これらの日は縁起が悪いので飾るならそれ以外の日がおすすめ。
正月飾りを片付ける時期はいつ?
正月飾りを飾る期間は神様がお出でになられる松の内までが基本。松の内が終わる1月7日(関東)、1月15日(関西)までに飾り終えて片付け始めるのが一般的です。
ただし、鏡餅だけは他の正月飾りより少し期間にズレがあります。
- 松の内が1月7日までの場合は1月11日
- 松の内が1月15日までの場合は1月20日
この日に片付けて「鏡開き」を行ってください。
鏡開きとは
正月に神棚や床の間に飾った鏡餅をおろして、無病息災を祈願して食べる行事
正月飾りそれぞれの意味
正月飾りにはそれぞれ意味が込められているので、ひとつずつ解説していきます。
注連飾り(しめかざり)
家の玄関や門に掛けて飾られる「注連飾り(しめかざり)」。
家が神聖・清浄な場所ということを示している飾り。また、神様を迎え入れるために飾る目印のようなもの。きちんと飾ることで神様が迷わず家に辿り着けるとされています。
不浄のモノや災いの侵入を防ぐ結界としての役割もあり、しめ飾りを施すことで家の中が清められ、古い年の穢れを祓うと言われています。
サイズやデザインが幅広いので、どんなお宅でも手軽に飾れるのが特徴。アパートやマンションの玄関にも問題なく飾れます。
しめ飾りの飾り方
- 基本的には玄関・門・神棚、家の中の神様がいるとされている場所に飾る
- 人の出入りの邪魔にならない位置に掛ける
門松(かどまつ)
商店や旅館、家の門・玄関先に対で飾られているのが「門松(かどまつ)」。
歳神様が迷わず家に来ていただくための目印であり、歳神様の依り代(よりしろ)となる正月飾り。門松は一家の幸福を祈る役割と共に、松の強い生命力にあやかって長寿を願う意味も込められています。
昔ながらの大きい門松だと広いスペースが必要です。ただ、玄関前に十分なスペースが無いご家庭も多いと思います。その場合は玄関内に飾っていただいて構いません。また、最近は多様な住宅事情を踏まえたミニサイズも増えているので、比較的どんなご家庭でも飾りやすくなっています。
神様が宿る縁起物なので、役目を終えた後はお炊き上げを利用して適切に処分するようにしてください。
門松の飾り方
- 門先や玄関先の脇に飾るのが一般的
- 必ずしも左右対にする必要はなく、1つだけでも大丈夫
- 雌雄がある門松は雄の松を左、雌の松を右に置く
- 玄関前にスペースが無い場合は玄関内でOK
鏡餅(かがみもち)
床の間や神棚によく飾られているのが「鏡餅(かがみもち)」。
鏡餅はお迎えした神様に捧げるお供え物としての意味を持つ正月飾りです。形が昔の青銅鏡に似ていることから鏡餅と名付けられました。
鏡餅はひとつだけではなく、複数の場所に飾るのが良いとされています。
- 最も格式高い床の間には一番大きいサイズ
- 神棚や仏壇には中サイズ
- 自分の部屋などその他の場所には小さいサイズ
もちろん大事な場所に設置できれば1つだけでも問題ありません。
お餅で作られている正式な鏡餅が一番良いのですが、プラスチック型の安い鏡餅でも大丈夫。ご自身のスタイルに合う鏡餅を選ぶようにしてください。
鏡餅の飾り方
- 床の間がない場合は人が集まるリビング・居間でもOK
- 向きは恵方が最適だけどあまり気にしなくても良い
- 神様に失礼のない場所に設置する
正月飾りの正しい処分方法
松の内の期間に飾る正月飾りの役割は、主に「神様を家に迎える目印」「神様の依り代」「神様に捧げる供物」の3つ。神聖な飾りなので、役目を終えた後は丁寧に処分したいところ。
- どんど焼き・お焚き上げで処分
- 一般ゴミとして捨てる
だいたいどのご家庭でもこのどちらかの方法で処分することになります。
どんど焼き・お焚き上げで処分する方法
どんど焼き・お焚き上げとは、神社の境内・田んぼ・広い空き地などで、正月飾りや書き初めを燃やして歳神様をお見送りする火祭りのこと。
どんど焼き・お焚き上げの一般的な日程
- 1月15日(平日の場合は土日にズレることもある)
- 1月の第二日曜or第二月曜
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昔は成人の日で祝日だった小正月の1月15日に行われていました。しかし、成人の日が1月第2月曜に変更となってからは、どんど焼きも同じく1月第2月曜か、もしくは成人の日と被らないように第2日曜に行われるのが一般的になりました。
この日程は各神社や自治体によって違いがあるので、お間違えないよう事前にチェックしておきましょう。
一般ゴミとして処分する方法
どんど焼き・お焚き上げで焼いて処分する方法が理想です。しかし、参加できない場合もあれば、そもそも近所の神社や自治体が行っていないことも考えられます。
そんなときは一般ゴミとして出しましょう。正月飾りは一般ゴミとして処分可能です。
他のゴミと一緒に捨てるのは気が引けるかもしれません。でも、正しい手順で飾りをお清めをして、感謝の気持ちを込めさえすれば何も問題ありません。
一般ゴミとして処分する方法
- 正月飾りを新聞紙や半紙などの紙の上に置く
- お塩を「左⇨右⇨中央」とふりかけてお清めをしたら合掌する
- 新聞紙で包んで他のゴミとは分けて捨てる
- サイズが大きい飾りはバラして小さくする
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お塩ではなくお酒でお清めしても構いません。それでも一般ゴミとして捨てることに抵抗がある方は、やはりどんど焼きを利用して処分してもらうのが良いでしょう。
まとめ
近年は正月飾りを飾らないご家庭が増えているようです。場所が無かったり忙しかったり、仕方ない理由もあるとは言え、日本ならではのお正月の風景が廃れてしまうのは寂しさがあります。
だからこそ、まずは正月飾りについて知ることが大切。正月飾りは新たな年を縁起良く元気に過ごすために飾るもの。古い年の災い・穢れを祓い、幸福を家に入れるという意味があります。注連飾り、門松、鏡餅など、正月飾りといっても種類はさまざま。
しかし、全部飾らなくてもひとつだけで構いません。最近はマンションやアパートでも飾りやすいデザインが豊富なので、興味のある方は一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
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