
✓参拝の仕方やマナーが間違っていないか心配・・・
✓神社とお寺で参拝の仕方はどう違うの?
こんな疑問や悩みを解消します。
年が明けて、気持ちを新たに新年のスタートを切るため、『初詣』に出掛ける方は多いのではないでしょうか。
気になるのは、初詣は神社でないとダメなのか?それともお寺に行っても良いのか?…という疑問。神道と仏教では祀ってる対象もお参り作法も異なるので、迷われてる方も多いと思います。
先に結論から答えてしまうと、初詣は神社とお寺どちらに行ってもOKです。
このページでは、初詣の参拝は神社とお寺どちらでも大丈夫な理由と、社寺それぞれの参拝の仕方とマナーについて詳しく説明します。
このページの目次
初詣は神社とお寺どちらに行っても問題ナシ!
「初詣は神社でしょ」と思ってる方が多いようですが、冒頭でも述べた通り初詣のお参りは神社とお寺どちらに行っても問題ありません。
参拝したい気持ちさえあれば神社でもお寺もで好きなところへ行って大丈夫なんです。もちろん両方に行くのも全然構いませんよ。
かつての日本人は神様と仏様を区別なく信仰していた
一般的に、
- 神道の神社は「神様」
- 仏教のお寺は「仏様」
というように、そもそも祀っている対象が異なります。
それなのにどちらでも構わないの?と疑問に思われるでしょうが、「神社仏閣」「神様仏様」とよく混同されるように、日本人は長いあいだ神と仏を区別なく信仰していたんです。
奈良時代頃から日本は「神仏習合」の考え方が基本で、神社とお寺は別物ではあるものの、明確に線引きされず神様と仏様を一緒に信仰の対象にしていました。これは明治時代に「神仏分離」を行い明確に区分されるまで続きます。
現在、初詣は神社でもお寺でもどちらでも良い事になっているのは、神仏習合の名残りが色濃く残っているからです。
信仰上の決まりがあるなら別ですが、特に理由がないのなら好きな神社やお寺で参拝してください。稀にお寺の中に神社があるところも存在しますよ。
初詣はどこに行く?おすすめの神社やお寺はどこ?
神社とお寺どちらでもいいなら、どこの社寺に行ってもいいのでしょうか?
昔の慣わしに沿うのであれば、神社ならご自身の住居がある地域で信仰されている氏神様が祀られている神社。または、自宅から見て恵方の方角にある神社です。
お寺なら、ご自身の家が檀家となっているお墓のある菩薩寺が基本。
しかし、今は氏神や恵方にこだわらず、有名な神社仏閣など自由に参拝するのが現在の初詣スタイルです。
人気の初詣おすすめスポット
以下に、毎年人気の初詣スポットをまとめましたので、今年の初詣の参考にしてください。
POINT
- 明治神宮(東京都)
- 成田山新勝寺(千葉県)
- 伏見稲荷大社(京都府)
- 伊勢神宮(三重県)
- 川崎大師平間寺(神奈川県)
- 厳島神社(広島県)
- 住吉大社(大阪府)
- 武蔵一宮氷川神社(埼玉県)
- 太宰府天満宮(福岡県)
- 浅草寺(東京都)
「複数の神社仏閣を周るのは縁起的に良くない?」と心配されてる方もいるかもしれませんが、特に問題ありません。むしろ、それぞれのご利益が重なりますので、縁起が良い行いとも言えます。
例えば、氏神様や恵方の神社を参拝してから、目的のご利益を得られる神社やお寺、または人気のスポットに出向いてみるのもいいと思いますよ。
神社とお寺で異なるお参りの仕方とマナー
初詣は神社でもお寺でもどちらでお参りしても良いのですが、参拝の際には気を付けたいポイントがあります。
それは、社寺それぞれの参拝の仕方とマナーです。
2つは異なる宗教ですので、神社とお寺ではやはり参拝の仕方・作法・マナーは異なります。また、神社には通常参拝の他に、神職の方にご祈祷をお願いする正式参拝(昇殿参拝)もあります。
以降で神社とお寺それぞれの基本的な参拝の仕方を解説していきますので、初詣の参考にしてください。
神社の通常参拝の仕方とマナー
まずは神社での基本的な参拝の作法を解説します。
step
1鳥居の前で一礼
鳥居は神域と人間の世界を区切る結界のようなもの。鳥居のすぐ前で一礼してからくぐりましょう。
道の中央は神様の通り道(正中)ですので、参道は左右の端を歩くようにするのがマナー。
step
2手水舎で手と口を清める
参道の脇にある手水舎(てみずや)で身を清めます。
- 右手で柄杓を持って左手を清める
- 持ち替えて右手を清める
- 右手に持ち替え、左手に少し水を溜めて口をすすぐ
- 最後に左手をもう一度清める
- 柄杓を縦にして残った水で柄を清め、元の場所に戻して終わり
step
3賽銭を入れて、鈴を鳴らす
ご神前に進んだらまずは会釈。
賽銭を入れる際は乱暴に投げたり、大きな音をたてたりせず、そっと静かに入れるのがマナー。
鈴があれば鳴らして構いません。
step
4二礼二拍手一礼
- 本殿に向かい、深く2回おじぎ
- 胸の高さで2回拍手(右手の指先が左指の第二関節に来るように少しズラして)
- 指先を揃えて手を合わせ、神様に挨拶・感謝・お祈り
- 最後に深く1回おじぎをして、神前を去る
多くの神社ではこの手順ですが、出雲大社など「二礼四拍手一礼」としているところもありますので、その際は神社ごとの作法に従ってください。
step
5鳥居を出る前に境内に向かって軽く一礼
参拝を終えたら後は、鳥居をくぐったら振り返り、最後にもう一度会釈をして参拝完了となります。
※この基本の作法とは異なる場合もあるので、心配な方は事前に確認しておくことをおすすめします
おみくじやお守りの購入は参拝を終えてからにしましょう。
縁起の良いお賽銭の金額は「初詣のお賽銭の縁起が良い金額はいくら?【勘違いされてるお賽銭の意味も解説】」の記事にまとめてあります。
神社の正式参拝(昇殿参拝)の仕方とマナー
本殿の前で行う一般的な通常参拝に対し、本殿の中で神職からご祈祷やお祓いを受けることを正式参拝(昇殿参拝)といいます。
step
1鳥居をくぐって手水舎で身を清める
上記の通常参拝と同じ所作で、鳥居をくぐり、手水舎で手と口を清めてください。
ここでの流れとマナーは通常参拝と同じです。
step
2社務所で申し込み
社務所で正式参拝の申し込みを行います。
多くの神社では当日の申し込み可能ですが、初詣をはじめ日柄の良い日や団体の場合は、事前の予約が必要になる場合もあります。事前の確認は必ずしておきましょう。
申し込み用紙を受けったら、名前や住所など必要事項を記入するのが一般的です。
step
3ご祈祷料(初穂料、玉串料)
正式参拝ではご祈祷料を支払います。
料金が決まっていない場合は任意となりますが、一般的には5000円から1万円が相場。神社によっては予め決まった料金が設定されていることもありますので、前もって確認しておきましょう。
神社へのご祈祷料は―
- 「赤白の蝶結びが付いたのし袋」を用意する
- のし袋の上段に書く表書きは「初穂料」「玉串料」「御礼」
- 下段には参拝者の氏名、会社の場合は正式社名と社長の氏名を記入
step
4本殿での礼拝の流れ
- 拝殿に案内されますので、拝殿に上がる前に軽くお辞儀をする
- 神職の方に従って、指定された場所で姿勢を正して待つ
- 穢れを祓う儀式「修祓」
- 参拝者の願いや誓いを神様に伝える「祝詞奏上」(一番大切)
- 神様に巫女の舞を奉納する「御神楽」
- 神職の前で一礼し、右手で根本を持ち、左手で中ほどを持つように玉串を受け取る
- 神前に進み、玉串を右回りで90度回し、根本が手前に来るようにする
- さらに玉串を半回転させて根本を祭壇に向けて、玉串を祭壇に捧げる
- 一歩下がって「二礼二拍手一礼」で拝礼し、もとの位置に戻る
- 最後に神職の方からお札やお守り、絵馬などをいただく
※神社によって若干違いはあります
step
5本殿を出て、鳥居をくぐる
ご祈祷が終わったら本殿から退出しますが、入ったときと同じように外へ出るときに軽くお辞儀をしましょう。
鳥居をくぐった後、振り返って一礼して境内を出てください。
お寺の参拝の仕方とマナー
次に、お寺での参拝作法を解説します。
step
1山門(入口)で一礼
山門は神社の鳥居と似た意味を持ち、人間が住む俗界とを区切る境界。
敷居は踏まないように、山門の前で合掌し、一礼してからくぐってください。
ただ、神社とは違って参道の中央を歩いても構いません。
step
2手水舎で手と口を清める
手水舎がある場合は、神社と同じ手順で手と口を清めてください。
境内にお線香を焚く常香炉が設置してある場合は、煙を浴びて身を清めましょう。
step
3お賽銭を入れて、静かにお祈りをする
本堂に進んだら、神社と同じように一礼してから静かにお賽銭を入れ、鈴があったら3回鳴らします(無ければ省く)。
胸の高さで合掌して、静かにお祈りしましょう。合掌の際は手を鳴らさずそっと手を合わせてください。
お祈りが済んだら合掌したまま深くお辞儀。
step
4一礼をして終わり
参拝を終えた後は、山門を出る前に感謝を込めて軽く会釈をしておきましょう。
神社と比べてお寺の方が参拝作法はシンプル。
注意点としては、神社のようにパンパンと音を立てて合掌しないようにすること。
そして何より、神社でもお寺でも気持ちを込めてお祈りすることが大切です。
初詣は感謝と願いを伝えたい神社やお寺でお祈りしよう!
初詣を神社かお寺どちらで行うのが正しいのか悩んでる方もいるでしょうが、どちらで参拝しても問題ありません。
毎年、明治神宮や稲荷退社のような超有名神社だけではなく、浅草寺や成田山新勝寺のようなお寺も初詣スポットとして盛況ですからね。
ご自身が住む地域の氏神様を祀ってる神社、恵方の方角にある社寺、有名な初詣スポット、求めてるご利益を得られるところなど、都合の合うところや好きな神社・お寺で参拝しましょう。
気を付ける事があるとすれば、神社とお寺では参拝の仕方やマナーが異なるところ。ただ、ポイントさえ押さえておけば問題なくお祈りできますので、よければここで解説した手順を参考にしてください。
今年の初詣は、ご自身の願い事や感謝を捧げたい神社やお寺に出向いて、心を込めて新年のお祈りをしましょう。
【初詣に関する記事は下記にまとめてあります】