
✓初穂料の注意点とマナーは?
✓初穂料を包むのし袋の書き方は?
こんな疑問を解消します。
七五三のお参りを行う際に「ご祈祷」を受けるご家庭も多いのではないでしょうか。そのご祈祷に対して神社に納めるお金のことを初穂料と言います。
そこで気になるのは初穂料の相場、納める金額です。そして、失礼のないように納めるためのマナーもしっかり確認しておきたいところです。
このページでは、七五三で納める初穂料・祈祷料の相場と、お金を包むのし袋の書き方、初穂料の正しい納め方についてご紹介します。
このページの目次
神社の初穂料とは?
初穂料の読み方は「はつほりょう」。
神社にご祈祷や厄払いをお願いしたり、お守りやお札を授与された際に、謝礼として神社に納めるお金のことを『初穂料』と呼びます。
かつてはその年の最初に採れた稲や野菜のことを「初穂」と呼び、謝礼として奉納していました。
それが時代が変わる共に、初穂の代わりに金銭を奉納するのが一般的になったのです。農家の生産者でない人や、収穫の時期以外では初穂の入手が困難になることも、収穫物ではなくお金を納めるようになった理由のひとつ。
ちなみに、神社では「お布施(おふせ)」という言葉は使わないので注意してください。お布施とは施しを与えるという意味であり、人が神様に施しを与えることなどありえないからです。
七五三で神社に納める初穂料の相場はいくら?
もともと初穂料の金額が設定されてる神社の場合は、その金額を納めるようにすれば問題ありません。
金額に困るのが「お気持ちをお納めください」とされてる神社です。お気持ちと言われてもなかなか悩ましいところですがが、この場合は相場の金額を参考に納めましょう。
神社によっては初穂料の金額を「7,000円」「10,000円」などとあらかじめ定められている場合があります。特に参拝者やご祈祷希望者の多い神社はその傾向にあるので、お参りに行く前にホームページか電話で確認しておくことをおすすめします。
兄弟・姉妹で一緒に祈祷を受ける場合は?
ご家族の中には、兄弟・姉妹でタイミングを合わせてお祝いすることもあるでしょう。
兄弟姉妹で一緒にご祈祷を受ける場合は、ご祈祷を受ける子供の人数分の初穂料を納めるのが基本。
「初穂料×子供の人数」で計算してください。初穂料が5,000円の場合は、兄弟2人なら「5,000円×2」で10,000円。3人なら15,000円です。
神社によっては2人以上で受けると割引になることもあります。
初穂料を包むのし袋の種類と正しい書き方
七五三で神社に納める初穂料は、財布からお札を直接出して渡すのではなく、のし袋(ご祝儀袋)に入れて納めるのが正しいマナーです。
初穂料に使用するのし袋の種類と書き方はチェックしておきましょう。
のし袋・水引のタイプ―形と色―
七五三の初穂料に使用するのし袋のデザインは、「紅白5本紐の蝶結び(花結び)の水引き」のタイプを選びます。
水引きは袋にプリントされているものでもOK。このタイプを含め、のし袋はコンビニや100円ショップでも購入可能です。
蝶結びは何度も結び直せることから、「何度繰り返しても良い事柄」にあたるお祝い事やお礼に用いられます。
- 蝶結びを使用:子供の成長を祝う行事、出産祝い、長寿のお祝い、結婚記念日など
- 蝶結びは相応しくない:結婚祝い、快気祝い、お見舞い、弔事など
のし袋の水引きにはさまざまなタイプがあり、デザインごとに目的に合わせた使い分けが必要。使用する場面を間違えるとマナー違反にあたるので、のし袋選びには十分注意してください。
のし袋の書き方(外袋)
まず、のし袋の表書きはなるべく「筆ペン」を使うようにしましょう。
外袋の水引きの上段部分に書く表書き▼
- 初穂料
- 御初穂料
と書きます。
七五三のお祝いは基本的には神社で行いますが、お寺で行うケースもあります。お寺の場合の表書きはこちら▼
- お布施
- 御祈祷料
となります。
下段部分には、ご祈祷を受ける子供の名前をフルネームで書いてください。
兄弟・姉妹で一緒に受ける場合は、年上の子を右側に、年下の子を左側にして、連名で書きます。姓は一番上の子だけで、他の子は名前だけで大丈夫です。
のし袋の書き方(中袋)
のし袋には外袋の中に、お金を直接入れる「中袋(内袋)」という封筒が入っています。
中袋の表側中央に金額を漢数字で「金 〇萬円」と縦書きで記入してください。
例えば、五千円なら「金 伍仟円」、1万円なら「金 壱萬円」と大字で書くのが正式です。ただし、慣れない方は普通に「一、二、三」でも構いません。
中袋の裏側の左下には、右から郵便番号・住所・子供の名前の順に記入します。
お金の包み方
お金の包み方にも少しだけ注意点があるので適当にしないよう気を付けてください。
中袋に入れるお金は、結婚式と違って必ずしも新札である必要はありません。しかし、神社に奉納するお金となるので、汚れ・破れが少なく、なるべく綺麗なお札が望ましいです。
お札の向きは中袋に合わせます。肖像(人物)が印刷されている「表側を上にして」入れましょう。中袋の左側にお札の上部がくるようにしてください。
あとは祝儀袋に包んで完成。のし袋、中袋、お札、全ての向きを揃えるのがマナーとなります。
初穂料はどのタイミングで渡す?
初穂料を渡すタイミングは、基本的には受付で申し込みをする時です。
ご祈祷の受付場所は神社の「社務所」。ご祈祷希望者の多い神社だと七五三シーズンは大変混雑するため、別に受付窓口が用意されてるケースもあります。
場所に関しては神社によって異なることもあるので、あらかじめ問い合わせて確認しておいた方がいいかもしれません。
ご祈祷を行える神社には、通常なら祈祷申込書が用意されているもの。子供の名前や納める金額などを記入した後、申込書と一緒にのし袋にいれた初穂料をお渡しします。
社務所でお渡しする際は、のし袋が受け取る側から見て正面になるように向きを変えてから納めるのがマナー。
まとめ
七五三の初穂料は、神社で料金が設定されているならその通りに包んでください。「お気持ちで」とされている場合は一般的な相場を目安にしましょう。
初穂料の相場は「5,000円~10,000円」。ご祈祷のみなら「5,000円」。御守りやお札もいただくなら「10,000円」程度が相場です。
その他の気を付けたい初穂料のポイントを以下にまとめておきます▼
- 初穂料はのし袋(祝儀袋)を使用する
- 兄弟・姉妹で一緒にご祈祷を受ける場合は人数分の初穂料を納める
- のし袋の表書きは「初穂料」「御初穂料」(お寺なら「御布施」「御祈祷料」)
- のし袋の下部は親の名前ではなく子供のフルネームを記入
- のし袋、中袋、お札の向きを揃えて包む
分からない場合は神社に問い合わせるか、ホームページで確認してみるといいですよ。金額について神社に直接聞くことは失礼にあたりませんのでご安心ください。
七五三は一生に1回、もしくは2回のみしかない、お子さんにとっても親にとっても大切なイベント。参拝のみでも構いませんが、せっかくの記念日なのでご祈祷も一緒に受けられてみてはいかがでしょうか。
当日は何かと忙しくなりるので、初穂料は遅くても前日までには準備しておきたいですね。しっかり準備を整えて良き思い出となる七五三をお迎えしてください。
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