
✓動物とのふれ合いに癒し効果があるのは本当?
✓癒し効果以外にはどんな良いことがあるの?
こんな疑問を解消します。
ペットブームと言われる現在、年々ペットを飼う傾向が上向きになっています。さらに、世間では猫や犬と触れ合える動物系カフェが大盛況。テレビ番組や雑誌でも人気のジャンルです。
それだけ多くの人が動物の癒しを求めているということなのでしょう。実際、動物とふれ合い心が安らいでいく感覚を体験したことのある人は多いと思います。
それは感覚だけのものではなく、
――ペットの癒し効果は科学的にも認められていることです。
そこで今回は、犬や猫などのペット・動物とのふれ合いに秘められた癒し効果についてご紹介します。
可愛い動物たちは、ストレス社会に癒しをもたらす救世主なのかもしれませんよ。
このページの目次
動物との触れ合いが癒し効果をもたらす!
猫や犬など動物を飼った経験のある方なら、ふれ合いの中で心がホっとしたり、落ち着いてきたりと、癒し効果があると感じたことがある方は多いのではないでしょうか?
「アニマルセラピー」という動物を用いたセラピー療法も有名ですよね。
アニマルセラピーとは
動物との触れ合いを通じて、精神的、身体的な機能を向上させ、生活の質を向上させていくというセラピー療法の一つ。
動物とふれ合ったり、遊んだりすることで心や体の不良が改善されるケースもよく見られ、医療現場をはじめ多くの施設で取り入れられています。
ペットの癒し効果は科学的にも認められている
動物の癒し効果については世界各国で研究されており、ペットは人間の精神と体、両側面の健康を保ってくれる存在であることが科学的に証明されています。
例えば――
オーストラリアのモナシュ大学の研究によると、猫など大好きなペットと一緒に過ごすだけで、ストレスは緩和され、自尊心も改善されて笑顔が増えることが明らかになりました。
動物が好きな人なら、撫でたりモフモフしてるだけで幸せな気持ちになるのではないでしょうか。
そのため、犬や猫を撫でたり一緒に過ごす時間を作ることによって、心と体、生活を健やかにすることができると期待されているんです。
動物と触れ合うことで「幸せホルモン」が分泌される
ペットを撫でたり抱っこしてると、肌から動物の温もりが伝わってきて、幸せな気分になった経験ありませんか?
実は、それにはちゃんとした科学的な理由があったんです。
ペットと触れ合うと、愛情ホルモンとも呼ばれる『オキシトシン』が分泌されやすい状態になります。
オキシトシンとは
大切な家族やパートナーとのスキンシップによって脳から分泌される愛情ホルモン。他にも、幸福ホルモン・癒しホルモン・抱擁ホルモンとも呼ばれています。
本来は、女性が母乳を出すためのホルモン。愛情・信頼ある人間同士の触れ合いによって分泌されるホルモンなのですが、そのオキシトシンが犬や猫などの愛するペットとの触れ合いでも分泌されることが証明されています。
このように、ペットとのふれ合いの中に幸せを感じられることには、ちゃんとした心理的・科学的な理由があったんですね。
愛するペットとの癒しタイムでストレス緩和
現代を生きる人にとって、残念ながらストレスはつきもの。身体的・精神的な疲労によってストレスは発生し、放置してるとさまざまな病気のリスクを高めてしまうことになります。
このストレスを増幅させているのは”ストレスホルモン”と呼ばれる「コルチゾール」。
コルチゾールはストレスに対応するために無くてはならないホルモンなのですが、分泌量が増えすぎるとストレスを増幅させてしまい、悪化すると代謝と消化能力にダメージを与えてしまうことに・・・。
心身に過度なストレスが掛かると脳を損傷させてしまうことも分かっており、「イライラ、不安感、疲労感、脱力感、無気力感」など、様々な精神症状を引き起こします。
そんなストレスを抑えてくれるのが動物とのふれ合いタイムなんです。
「幸せホルモン」が「ストレスホルモン」を抑制する
コルチゾールのようなストレスホルモンの分泌を抑制してくれるのが、愛情ホルモンであるオキシトシン。
オキシトシンの分泌量が増えると、上記で述べたストレスを増加するコルチゾールの分泌量を抑制してくれるため、ストレス緩和にも繋がります。
つまり、ペットとの触れ合いによって愛情ホルモンの分泌が促され、その働きでストレスホルモンを抑制し、ストレスが緩和されるということです。
オキシトシンは、大切な家族やパートナーなど、愛情の結びつきが強ければ強いほど分泌量が増えます。
その幸福感を感じることによって、ストレスを緩和することができ、イライラや不安を和らげることができるわけです。
加えて、オキシトシンだけでなく、幸福ホルモンと呼ばれる「セロトニン」や「フェニルエチルアミン」の分泌も促してくれるそうです。
しかも、そんな愛するペットとのふれ合いで得られた幸福感は、その場限りの瞬間的な癒しではなく、思い出しただけでも分泌されます。ペットと離れていても効果が持続すると言えます。
癒しだけじゃない!ペットが心身にもたらす4つの良い効果
ペットとのふれ合うことで癒し効果を得られることは分かりました。次に、動物がもたらしてくれる癒し以外の良い効果をご紹介します。
食べ過ぎの抑制
前項で説明したオキシトシンは、動物とのふれ合い以外にも、好きな音楽を聴いたり、綺麗な景色を眺めたり、そして食事をしてる時にも分泌されています。
美味しいものを食べると幸せな気持ちになるのもまた、幸福ホルモンが関係してるからなのかもしれません。
しかも、オキシトシンは幸福感とは別に「満腹感」を促す作用もあることが分かってます。
幸せなときは胸いっぱいになるだけではなく、お腹もいっぱいになるんですね。
過度なストレスが掛かると暴飲暴食を引き起こすことがあります。そんな状態のときにペットとの時間を作れば、ストレスの緩和と一緒に食べ過ぎも防止することができますよ。
心疾患のリスクが減少
ペットを飼ってる人は、飼っていない人に比べて、心筋梗塞や狭心症など心臓の疾患のリスクが減少するそうです。
アメリカで行われた調査によると、
猫を飼っている人は飼ってない人に比べて、心臓疾患で亡くなるリスクが40%減少した
ということが報告されています。
オキシトシンによってコルチゾールが抑制されると、血圧が安定するため、心臓発作などのリスクが減少するとのことです。
健康維持のための出費が減少
少し驚きのデータも発見しました。ペットを飼っている人は、飼っていない人に比べて、年間の病院に行く頻度が20%前後少ないそうなんです。
ストレスが関係してる可能性も大いに考えられますよね。ストレスは様々な病気を誘発しますので、ペットとの触れ合いを通してストレスを緩和することは、さまざまな疾患リスクを下げているとも言えます。
運動不足が解消される
特に犬を飼ってる人は日々実感してると思いますが、ペットを飼っていると日常生活の中での運動量が必然的に増えます。
犬ならば毎日の散歩は欠かせませんし、一緒に遊ぶだけでもかなりの体力を消費します。
それだけでなく、餌をあげる、掃除をする、お風呂に入れる、こういったことも運動量の向上に繋がっていますからね。ペットを飼うという行為は楽しい反面、大変なことも多いのです。
これが生活サイクルに組み込まれて習慣化されてくると、乱れていた生活習慣も改善できますよ。
ペットとの暮らしは多くの喜びと幸せを教えてもらえる!
ペットや動物に癒し効果があることは、多くの研究によって証明されています。愛するペットと一緒に過ごす、撫でる、抱く、戯れることによって、
- 幸福感が増す
- ストレス緩和
- 運動不足解消
- 満腹感が得られる
- 精神的・身体的に健康状態が向上する
など、心身にさまざまな良い効果をもたらしてくれるのです。
もちろん、全ての人に有効というわけではありません。もともと動物が苦手な人だと逆効果ですし、お世話の苦労にストレスを感じてしまう人もいます。なかには動物に依存しやすい人もいるため、誰にもペットを飼うことをおすすめすることはできません。
ストレス解消のメリット“だけ”を頼って飼うのは避けた方がいいです。ペットに求めるばかりで愛情を注げない飼い方は、動物たちにとっては負担にしかなりませんから。
大切なのは、やはり好きな動物と一緒に暮らしたいという純粋な愛情。ペットを思いやる気持ちがあれば、愛すべきペットの喜びこそが、あなたにとっての喜びとなり、幸福に繋がることでしょう。
ペットを飼えば大変なこともたくさんありますが、それ以上に多くの喜びと幸せを教えてくれます。飼える環境と飼いたいという気持ちがあるのなら、ご検討してみてはいかがでしょうか。
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