こんにちは、漫画大好きワチイツキです。
現在、私には特に目が離せない漫画があるんです。正確には、その漫画に登場するヒロインと言った方が正しいですかね。
その漫画というのは実写映画化もされて有名になった『響~小説家になる方法~』。
そして、そのヒロインである“響鮎喰(あくい ひびき)”という女子高生小説家です。
最初に結論を言ってしまうと、超絶面白い!
コレ、タイトルからは想像し辛いぶっ飛んだ内容なので、最初はちょっと困惑したんだけど、気づけば作品とヒロインの虜にさせられていたんですよね。
ということで今回は、『響~小説家になる方法~』の魅力について語らせていただきます。
基本情報
- タイトル:響~小説家になる方法~
- 著者:柳本光晴
- 出版社:小学館
- レーベル:ビッグコミックス
- 掲載誌:ビッグコミックスペリオール
- 連載状況:連載中
- ジャンル:天才、ヒューマンドラマ、文学、鮎喰響
あらすじ・概要
とある文芸編集部の新人賞宛に送りつけられた、直筆の投稿原稿。編集部員の花井は、応募条件を満たさず、ゴミ箱に捨てられていたその原稿を偶然見つける。封を開けると、これまで出会ったことのない革新的な内容の小説であった。作者の名は、鮎喰響。連絡先は書いていない…
(引用:ebookjapan)
もう少し詳しく。
「本が売れない」冬の時代。出版不況に喘ぐ文芸誌「木蓮」編集部の新人賞宛てに、一つの直筆原稿が送られてきました。
応募要項を満たさずゴミ箱に捨てられてしまった小説。それを女性編集者「花井」がなんとなく目を通したところ、かつてない革新的で圧倒的な小説の内容に激しい衝撃を受けることに。
探し求めていた時代を作る小説家を見つけた花井。しかし、住所も電話番号も未記載・・・。唯一分かっているのは――
「鮎喰響」という作者名のみ。
その頃、とある高校に一見大人しそうな読書好きの女の子が入学してきました。
彼女は幼馴染の「涼太郎」と文芸部を訪れると、部室を溜まり場にしていた不良と遭遇。すると、少女は凄んで脅して来た不良にも全く怯まないどころか、胸倉を掴んで来た男の指を迷いなくへし折るという驚きの行動に・・・。
涼太郎に窘められるも、自分の何が間違っているのか分からない少女。その破天荒過ぎる彼女の名前は――
「鮎喰響(あくい ひびき)」
【響~小説家になる方法~】の魅力
まず最初に、タイトルには「小説家になる方法」と書いてありますが、これは小説家になるためのハウツーを教えてもらえる内容ではないのでご注意を。
常識が欠如してる天才文学少女が、彼女に関わる様々な人たちに大きな影響をもたらしながら、停滞していた文芸界に大旋風を巻き起こす、痛快な青春&文学ストーリー。
書店員たちによって選ばれる「マンガ大賞2017」において、堂々の大賞を受賞した作品です。
この作品の魅力をいくつか挙げるとするなら、
ポイント
- 絶対に自分を曲げない響の圧倒的個性
- 本物の天才
- 天才と対比されるリカという存在
では、ひとつずつ魅力を語っていきますね。
絶対に自分を曲げない響の圧倒的個性
この作品で注目すべき・・・というより注目せざる負えない最大の魅力ポイントは、やはり「鮎喰響」という規格外な天才文学少女。
とにかく色々ぶっ飛んでるやばい主人公です。
どこまでも真っ直ぐに己の信念を貫く性格。普通なら仕方ないと割り切る状況においても決して自分を曲げず、他者からの脅しや暴力にも絶対に屈しないどころか、逆に相手の心を粉砕する女子高生なんです。
究極の「素直」とも言えなくもないですが、あそこまでいくと出会ってしまったが最期の魔王にしか見えず、常人では計り知れない行動・言動を連発。
- 不良に「殺すぞ」と脅されたからペンを握って殺る気で対抗
- 学校の屋上から転落して「あー、びっくりした」の一言
- 友達が苛めた相手には顔面を蹴り飛ばす制裁(被害者:芥川賞作家と記者)
- 響に関する汚い記事を書こうとした記者に対して、家まで逆追跡して丁寧に交渉(子供を持ち出して脅迫)。
- 本棚を倒して相手を下敷きにしようとする
これらはほんの一部です。
はっきり言って完全にやり過ぎではあるんですが、主張自体は結構筋が通っているため、彼女の言動・行動のひとつひとつが痛快でカッコイイんですよ。
誰にも流されずに自分というものを貫き通す生き方には憧れさえ感じます。まあ、さすがに響を真似るのは無理ですけど。
本物の天才
これだけだと、ただの頭のネジが外れたイカれてる女の子ですが、同時に響は比類なき天才的な文才の持ち主でもあります。
世間から持てはやされてるだけのエセではなく、圧倒的な『本物』の天才!
天才小説家という肩書きが、彼女の異質・異常さに対してのちょっとした免罪符にもなってる気がします。破天荒な立ち回りや生き様の中に天才性を感じられ、異常な行動をしても「天才だから」で納得させられちゃうんですよね。
響が書く小説は読者をたちまち虜にしてしまう程面白く、歯に衣着せぬ物言いと行動と併せて、多くの人々が彼女から強い影響を受けることになります。
それは、時に「破壊」になることもありますが、良い意味での「変化」をもたらすことも多々あったり。
小説家を諦めて筆を置く者、小説に可能性を見る者、現実を見て全てを託そうとする者、そして並び立とうとする者など。
天才というものは良くも悪くも影響力が半端ない。毒であろうと薬であろうとも、劇薬であることには変わりない響という存在。
なんて恐ろしい子!でも惹きつけられます。
天才と対比されるリカという存在
影響を受けていく人たちは天才である響と対比されるわけですが、中でも注目したいのが同じ学校の先輩且つ親友のリカという少女。
ギャルっぽい見た目なので誤解されがちですが、性格は明るく社交的、空気を呼んだ理知的な行動も出来て、物事を客観的に捉えて受け取ることもでき、小説家になるべくずっと努力してきた「秀才」。
まさに響とは対照的な存在。
自分が天才ではないことは自覚してても、書いた小説には自信を持っていて、でも響の圧倒的な小説によって打ち砕かれてしまうという辛さ。
親友が最大のライバル。しかもそのライバルが魔王級の天才。でも、響も小説も好きだというリカはホントにいい子。
そんな対照的な存在として描かれるリカですが、彼女も化ける可能性はあると思ってます。彼女がありのままの自分を曝け出して小説を書いたとき、響にも負けない面白い作品が生まれるかも。
天才が無双する作品では脇役の役割はより重要になってきます。
天才を主人公にした作品では、脇役がただの引き立て役の道具にしかなってないことがよくあります。ですが、この作品は天才がそうでない者の良さを輝かせてる部分もあって、そこが面白いと感じられる一つの要因でもあります。
実写版の映画も面白い!
ご存知の方も多いでしょうが、この『響~小説家になる方法~』は2018年に『響 -HIBIKI-』のタイトルで実写映画化されています。
主人公の鮎喰響役を、欅坂46でセンターを務める『平手友梨奈』さんが演じたことでも話題になりました。
私もこの映画は観ました。
鑑賞前は楽しみよりも不安の方が強かったのも事実。だがしかし、ただのアイドル映画と侮るなかれ。
これが面白い。期待してなかった分を差し引いてもやっぱり面白い。
もうね、平手さんがハマり役だったんですよね。全く違和感がないので、響=平手が重なるほどピッタリ配役がハマりました。
原作同様ホント痛快な作品になってます。
アイドル映画だからと観ないのは勿体ない作品なので、よければ観賞してみてください。
おすすめは「U-NEXT」。初めて登録する人なら、31日間の無料期間に加えて600円分のポイントが貰えます。このポイントを使えば実質無料で「響-HIBIKI-」をレンタルできますよ。
まとめ
ということで、破天荒な天才文学少女が暴れ回る漫画『響~小説家になる方法~』の感想でした。
何度も読み返したくなる作品と巡り合えるのは貴重で、個人的にはかなりハマってる漫画の一つ。
主人公のありえない行動の数々にあんぐりすることも珍しくないのですが、不思議と読後感が悪くなく、爽快な気分にさせてもらえるんですよね。
こんな人におすすめ
- 天才が無双する作品が好きな人
- 痛快な作品を読みたい人
- カタルシスを得て鬱積を解放したい人
- 眼鏡っ娘が好きな人
主人公「響」を好きになれるか、彼女を許容できるかどうかで全てが決まるのは間違いないかと。私は完全に響の虜になった側。
響カッコイイ!
ハマればとことんハマれる作品ですので、よろしければ試しに読んでみてください。
おわり。