9月

2024年のお月見はいつ?何をする?【お供え物・飾り・楽しみ方を紹介】

お月見では何をする?今年はいつ?お供え物の種類や準備の仕方も解説

✓お月見は何するの?
✓2024年のお月見はいつ?
✓飾りやお供え物は?

このようなお月見の疑問や悩みを解消します。

 

秋と言えば十五夜(中秋の名月)のお月見。一年の中で最も月が美しく見える季節と言われているのが秋です。美しい月を眺めてお月見を楽しもうと考えている方も多いはず。

お月見は日本人が大切に受け継いできた風習です。でも、今年はいつなのか、具体的に何をするのか、何を用意すればいいのかなど、慣れていないと悩むことも多いと思います。

 

このページでは、お月見の意味、必要な物や準備の仕方など、知っておきたいお月見の基礎知識をご紹介します。

 

お月見とは

お月見とは?何をするの?

「お月見(おつきみ)」とは、読んで字のごとく”月を見る”こと。別名「観月(かんげつ)」とも呼びます。

お月見は十五夜の満月を観賞すること。

主に、旧暦8月15日(9月中旬頃)ごろに見れる「中秋の名月」で行われる伝統的な風習。

十五夜のお月見は秋の風物詩として古くから親しまれてきました。本来の十五夜は旧暦の毎月15日の夜のこと。しかし、現在では十五夜といえば中秋の名月(旧暦8月15日)を指すのが一般的です。

 

十五夜についての詳細はこちらの記事をご覧ください▼

十五夜の意味と由来!2024年はいつ?【中秋の名月との違いもご紹介】

 

お月見は何をするの?

お月見の目的は美しいお月様を観賞すること。月を見ながらお月見団子を食べたり、お酒を酌み交わして宴会を楽しんだりします。この楽しみ方が現在のお月見の主流でしょう。

十五夜の時期が近くなると、月やうさぎをモチーフにした小物・スイーツが店頭に並ぶため、自然とお月見ムードも高まってきます。

ただ、十五夜とは「月を愛でつつ、秋の収穫に感謝し、豊作を祈願する日」という意味を持つ伝統行事。なので、伝統的なスタイルでお月見を楽しむのも風流で素敵な時間と言えます。

伝統的なお月見のやり方

  1. 月見台を決める(お月見をする場所)
  2. 「お月見団子」「ススキ」「秋の収穫物」などをお供えする
  3. 月を観賞しながらお供えした食べ物を食べる

 

2024年のお月見はいつ?

お月見はいつ?一年に何回するもの?

「お月見=中秋の名月」と思わがちですが、お月見は年に2回もしくは3回ある行事。伝統的なお月見は「十五夜」と「十三夜」で、この2つを合わせて「二夜の月」と呼びます。さらに、「十日夜」も古くからお月見をする風習があった日です。

お月見の種類

  • 十五夜(中秋の名月):旧暦8月15日(新暦9月中旬~10月上旬)
  • 十三夜(後の名月) :旧暦9月13日(新暦10月中旬~11月上旬)
  • 十日夜(三の月)  :旧暦10月10日(新暦11月上旬~同月下旬)

十五夜、十三夜、十日夜のすべて晴れでお月見ができると縁起が良いとされています。

比較的知られているのは十五夜と十三夜で、昔はこの2つの片方しかお月見を行わないことを「片見月(かたみつき)」と呼び、縁起が悪いと言われていました。

■お月見の時期の早見表

十五夜 十三夜 十日夜
2022年 9月10日 10月8日 11月3日
2023年 9月29日 10月27日 11月22日
2024年 9月17日 10月15日 11月10日
2025年 10月6日 11月2日 11月29日
2026年 9月25日 10月22日 11月18日

 

十五夜(中秋の名月)とは

お月見の代名詞となっているのが有名な「中秋の名月(十五夜)」。現在の暦では、9月中旬から10月上旬にあたる旧暦8月15日が十五夜となります。

平安時代に中国から伝わってきた風習です。当時は貴族が和歌を詠み、船上で酒を酌み交わすような雅な宴を催していました。やがてこの風習が庶民にも広がると、秋の収穫に感謝する意味合いが強いお祭りになっていきます。

里芋の収穫期と同じだったことから「芋名月」と呼ばれることもあります。そのため、十五夜にはお月見団子と一緒に、この時期の収穫物として「里芋」をお供えするのが一般的です。

 

十三夜(後の名月)とは

十五夜についで美しい月が見れると言われている「十三夜(じゅうさんや)」。現在の暦では10月中旬から11月上旬の旧暦9月13日が十三夜です。

対となる十五夜と合わせて「二夜の月」と呼びます。十五夜にお月見を行った場合、十三夜も同じ場所でお月見をするのが基本。どちらか一方しかやらなかったり、別の場所で見ることを「片見月」と言って縁起が悪いと考えられています。

十三夜の別名は「後の名月」です。他にも、「栗」や「枝豆」がちょうど収穫時期を迎えることから、「栗名月」「豆名月」とも呼ばれます。

ちなみに、中国由来である十五夜とは違い、十三夜は日本固有のお月見行事です。

 

十日夜(三の月)とは

十五夜と十三夜に次ぐ3つ目のお月見にあげられるのが「十日夜(とおかんや)」。十日夜は旧暦10月10日に行われた収穫祭です。

あくまで稲の収穫をお祝いして田の神を見送る収穫祭であるため、お月見がメインではありません。月齢に関係なく新暦11月10日に実施されることも多いです。別名「三の月」と呼ばれています。

行事の内容は地域によってさまざま。

POINT

  • 藁を束ねた「藁鉄砲」と「藁づと」で地面を叩いてモグラやネズミを追い払い五穀豊穣を祈願する
  • 稲の収穫を祝ってお餅をついて食べる
  • 「案山子上げ」と言って、田んぼから引き上げた案山子にお餅や収穫物をお供えして一緒にお月見をする

十日夜は主に東日本に残っている風習です。西日本にも十日夜によく似た「亥の子(いのこ)」もしくは「玄猪(げんちょ)」と呼ばれる風習があります。

 

正しいお月見のやり方

お月見の準備!お供え物の種類と意味

最近は本格的にお月見のお供え物や飾りを準備するご家庭は減少しているのだとか。そのため、何を準備すればいいのか分からない方もいるかもしれません。

昔ながらのお月見をやってみたい方向けに、お月見台を設置方法をご紹介します。

 

お月見台の場所決める

「お月見台」とは、お月見をする場所のこと。月を観賞できる場所であれば家のどこでも構いません。

お月見台を設置する場所一例

  • 窓辺にテーブルを置く
  • 出窓の張り出し部分を利用する
  • ベランダ・庭・屋上にテーブルを出す
  • 縁側にお供え物を置く

 

お供え物や飾りを準備する

場所が決まったらお月見ならではの飾り・お供え物を用意しましょう。

お月見のお供え物

  • お月見団子(十五夜は15個、十三夜は13個)
  • ススキ
  • 季節の野菜や果物(ぶどう、梨など)
  • 十五夜には芋類(里芋、サツマイモ)
  • 十三夜には栗や枝豆

全て用意する必要はありません。この中だと、お月見団子だけでもお月見の雰囲気がグっと引き立ちますよ。

 

お月見台に飾るお供え物の意味

お月見にお供え物をするのは、日本人にとって月が信仰の対象だったからです。収穫祭としての意味合いも強いことから、次第に旬の収穫物をお供えするようになりました。

 

■月見だんご

月見団子は江戸時代から始まったお月見の代表的なお供え物。穀物の収穫に感謝しこれからの収穫を祈願して、お米を満月に見立てて丸めてつくったのが始まり。

関東では丸型が一般的です。関西では里芋に見立てた芋型の団子に、餡子やきなこをかけます。また、静岡はへそ餅という真ん中をくぼませた餅を使い、くぼみ部分に餡を入れるそうです。


■ススキ

形が稲穂に似ていることから、稲穂に見立てて豊穣を祈って飾られるようになったという説が有力。その他に秋の七草のひとつだからという説もあります。

また、ススキの葉が鋭いことから、魔除けの力があるとされ、お月見の後に軒先に吊るしておく風習もあるそうです。


■旬の野菜や果物

時代の変化と共に収穫祭としての意味合いが濃くなってきたことから、収穫した旬の野菜や果物もお供えします。

例えば、ぶどう、梨、柿、かぼちゃ、キノコ、栗、枝豆、芋類など。葡萄のようなツルものをお供えすると、月と人との繋がりが強くなるとして、縁起のいいお供え物とされています。


■里芋やさつまいも、栗や枝豆

十五夜は別名「芋名月」とも呼ばれています。芋類の収穫に感謝する意味も込められているため、里芋やサツマイモは代表的なお供え物です。

十三夜は別名「栗名月」、もしくは「豆名月」と呼ばれています。栗や豆の収穫のお祝いを兼ねているので、栗や枝豆を一緒にお供えすることも多いです。

 

月を眺めながらお供えした食べ物をいただく

準備が整ったらいよいよお月見の始まりです。月見団子を食べたり、月見酒で晩酌するなどしてお月見の宴を堪能してください。

お供え物として用意した食べ物は後ですべて食べるのが習わしです。神様への感謝の意味も含まれているので、お月見が終わった後に美味しくいただいてください。お供え物をいただくことによって、神様との繋がりが強くなると考えられています。

 

思い思いのやり方でお月見を堪能しよう

お月見といえば一般的に十五夜(中秋の名月)を思い浮かべる方が多いと思います。でも、他にも十三夜と十日夜を含む計3回のお月見の機会があります。

秋は空気が澄んでいるため、空がはっきり、月がくっきりと美しく見える季節。夏の暑さもちょうど和らいでくる時期であり、秋の虫が鳴き始めるなど、風情を感じやすいのも魅力です。

現代は本格的なお月見の準備をするご家庭は減っています。でも、月を愛でる風習は今も日本人の心に根付いており、その文化も色濃く受け継がれているのは間違いありません。

今年は少しでもいいのでお月見の準備をして、じっくりお月見を楽しまれてみてはいかがでしょうか。

 

お月見の関連記事はこちらにまとめてあるのでご参考にしてください

お月見の関連記事まとめ

-9月
-,

© 2024 暮らし道標 Powered by AFFINGER5