豆知識・ライフハック

大切な子供の水分補給で気をつけることは?必要な水分量やおすすめの飲み物について解説

 

子供の水分補給で気を付けるポイント

✓子供に必要な1日の水分量は?
✓子供が脱水症になりやすい理由は?
✓正しい水分補給のやり方は?

こんな疑問を解消します。

 

水分補給は脱水症や熱中症対策をはじめ、健康維持・増進のためにも疎かにしてはいけません。

心配なのが子供の水分補給。遊びに夢中になり過ぎて忘れていたり、しっかり出来てるように見えても必要量に足りてないなんてことも。まだまだ親の管理は必要。

しかし、大人とは身体のしくみも活動量も違うため悩まれることも多いですよね。

 

このページでは、知っておいて欲しい子供の水分補給のポイントについてご紹介します。

大人よりも重要な子供の水分補給

水分補給は誰にとっても大切なことですが、子供は大人以上に意識してこまめに補給させてあげる必要があります。

そもそも体内の水分を占める割合からして子供と大人では段違い。

成長ごとの体内の水分量

  • 胎児は約90%
  • 新生児は約70%
  • 幼児は約65%
  • 成人は約60%
  • 高齢者は約50%

体内の水分量は加齢と共に減少していくもの。

 

成長するには新陳代謝を繰り返す必要があるため、若い子の肌は水分が多くてみずみずしい。逆に、基礎代謝が低下した大人は細胞内の水分が減少します。

 

子供は脱水症になりやすい

子供は大人よりも脱水症になりやすいといわれています。子供は汗っかきの子が多いと感じたことありませんか?少し運動しただけで額も服も汗でびっしょり。

 

子供は大人より水分の割合が多く、同時に体外へ出ていく1日当たりの水分量も大人より多いのです。

汗腺の数は大人と同じだが、体が小さいぶん汗腺の密度が高くなります。そのため、子供は汗によって水分が排出されやすくなっているのです。

しかも、子供は体温調節機能がまだ未発達なので、体の熱が円滑に放熱されないのも問題。

水分を失いやすい+体温を下げるのに時間が掛かる=脱水症になりやすい

つまり、子供の成長には水分がたくさん必要だけど、汗や尿となって大量に出て行きやすく、体温調節も苦手。だから生命維持のために多くの水分を摂取する必要があるわけです。

 

その他にも以下のような理由があげられます▼

  • 腎臓の機能が十分に発達していない
  • 体重当たりの不感蒸泄(呼気や皮膚から蒸散する水分)が多い
  • 自分の意志で水分補給できない
  • 免疫力が低いため脱水の原因となる症状(下痢・嘔吐)を引き起こしやすい

 

子供に必要な1日の水分量

成人が1日に必要な水分摂取量は約2~3L。子供と大人ではとうぜん必要な水分量は異なり、出て行きやすいため大人以上に必要となります。

成長段階ごとの1日に必要な水分量

新生児 1kgあたり約50〜120ml
乳児 1kgあたり約120〜150ml
幼児 1kgあたり約90〜100ml
児童 1kgあたり約60〜80ml
成人 1kgあたり約40〜50ml

※この数字はあくまで目安であり、運動量・気候・塩分の摂取量などによって変化します

 

幼児や児童は成人に比べて体重あたりの必要水分量は2倍も多くなるのです。

< 体重が20kgの幼児の場合▼ >

20kg(体重)✖90~100ml=1.8~2.0L(必要な水分量)

気をつけて欲しいのは、必要な水分量は飲料水のみで賄わなければいけないわけではないこと。食事に含まれる水分量も含まれています。

食事に含まれる推測水分量は【食事の総量(g)×0.6】。

また、運動後や風邪で大量の汗が出たのに加えて、嘔吐・下痢によって水分が失われた後はさらに多くの水分が必要となります。

 

子供の正しい水分補給のやり方

大人より多くの水分補給が必要だからとって、誤った方法で摂取しないよう気を付けてください。効果が薄くなるどころか健康を害してしまう恐れもあります。

正しい飲み方での水分補給が大切です。

 

特にやってはいけないNGな飲み方は「がぶ飲み」。

喉の渇きのおもむくままに大量の水分を一気に摂取してしまうと、体内のミネラルが薄まり「水中毒」を招くリスクが高まります。

水中毒の症状

軽症では、めまい、疲労感、頭痛、嘔吐、頻尿、浮腫など。

重症では、嘔吐、痙攣、錯乱、意識障害、呼吸困難、肺水腫、うっ血性心不全等の身体障害など。

死に至るケースもある。

このような危険性がある上に、胃にも負担が掛かってしまいます。そもそも大量に水分を補給しようとしても、胃が吸収できる水分量には限度があるので意味がありません。

 

水分補給をする際は、体に負担を掛けないこまめな水分補給で回数を分けて摂取するのが理想の飲み方です。

参考記事こまめな水分補給の「こまめ」ってどれくらいの間隔?

幼い頃だと喉が渇いてることを上手く伝えられなかったり、脱水の症状が分かりにくいことがあります。大人がしっかり見守り、意識して水分をとらせてあげることが必要です。

 

子供の水分補給にピッタリの飲み物は?

水分を摂取できれば何でも良いというわけではないので注意してください。

 

水分補給と聞いてイメージしやすいのはスポーツドリンクではないでしょうか。確かに効率的に水分補給できるのですが、乳児のような幼い子供にはあまりおすすめできません。

理由は糖分がたっぷり含まれているから。生えて間もない乳児の歯だと虫歯のリスクが高まります。ただし、明らかに脱水の症状が出てる緊急時なら、吸収率が高いスポーツドリンクを飲ませるのは有効な手段と言えます。

市販のジュースも同じ理由でおすすめできません。おやつタイムの特別な飲み物としてなら構いませんが、こちらは緊急時用としても不向きです。

 

水分補給におすすめの飲み物

  • 水(軟水)
  • お茶(ノンカフェイン)

おすすめはミネラルウォーターですが、硬水のミネラルウォーターを乳幼児に飲ませるのはNG

ミネラル分が多く含まれており、排出するために大量のおしっこをして逆に水分を失ってしまいます。胃腸・腎臓にも負担が掛かり、下痢を引き起こす恐れもあります。

 

ミネラルフォーターは硬度100mg/L以下の”軟水”を選ぶようにしましょう(日本産はほとんど軟水です)。

また、夏場や運動で汗をたくさんかいたときは、水に加えて塩分もとるようにしてください。

 

まとめ

大切なことなので最後にポイントを確認しておきましょう。

子供の水分補給のポイント

  • 子供は脱水症になりやすい
  • 年齢ごとに必要な水分量は違う
  • 子供は大人以上に水分が必要
  • ドリンクはがぶ飲みせずこまめに摂取する
  • おすすめの飲料は「水」と「お茶」

どれだけ暑い日であろうと、子供は日差しが照り付ける中を夢中で遊び回ります。ただでさえ大人より脱水症になりやすいのに。まだ自己管理能力も不十分のため、本人が気づかぬ内に大量の水分を失ってる場合も。

大人が意識して水分をとらせてあげることが大切です。自分から水分補給できるように指導したり、環境を整えてあげることも重要。

 

子供の水分補給は大人の感覚とは違うので、自分を基準にせず、子供の成長に合わせた水分補給を心掛けるようにしましょう。

また、子供の水分補給ばかりに気を取られて、ご自身を疎かにしないよう気を付けてください。

 

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