近年、広く注目を浴びているスタンディングデスク。座って使うこれまでの主流とは違い、立った状態で作業できる足の長いデスク、或いは高さを変えられるデスクです。
座りっぱなしがもたらす健康リスクを軽減でき、姿勢矯正や作業効率UP効果もあるとして人気が高まっています。日本のオフィスや家庭にも浸透してきましたね。
人気とスタイルの変化に比例してか、いろんなタイプのスタンディングデスクも登場。高さを調節できるタイプや机の上に置くタイプ、加えて機能性もデザインもさまざま。
今回はスタンディングデスクのメリット・デメリットや選び方を解説すると共に、タイプ別のおすすめを紹介させていただきます。
このページの目次
スタンディングデスクのメリット・デメリット
スタンディングデスクを導入する・しないを判断するためにも、使用した際のメリットとデメリットをしっかり確認しておく必要があります。
メリット
まずはメリットから解説していきます。
座りっぱなしがもたらす健康リスクを軽減
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長時間ずっと座りっぱなしのままでいると、心身に様々な悪影響が出てしまいます。
肩や首のコリ・背中のハリ・腰痛・高血圧はもちろん、糖尿病・心筋梗塞・脳梗塞などの危険な疾患の発症リスクを高める行為。
多くの研究者がその危険性に警鐘を鳴らしており、座りすぎは寿命を縮めると言われることも。
立ち作業が可能なスタンディングデスクの導入は、そんな座りっぱなしによる健康リスクを抑制する効果が期待できます。
姿勢が矯正される
スタンディングデスク導入による大きなメリットになるのが「姿勢の矯正」。
座ってる状態だと、背中をピンと正したまま長時間キープするのはなかなか困難。時間の経過と共に背中は徐々に丸まっていったり、椅子に浅く腰かけて背もたれにもたれ掛かる悪い姿勢になったり。
机を正しい高さに調整してあることが前提ですが、立つスタイルは自然に体が真っ直ぐになるため猫背になりにくいです。
姿勢が崩れにくくなるので体の痛みを感じにくくなったという話もよく聞きます。
眠気防止
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当然ですが座ってる状態よりも立ってる状態の方が眠気を抑えることができます。
しっかり睡眠時間を確保できなかった日の午前中、お腹が満たされてる昼食後には、強烈な眠気に襲われやすい。この状態になると、うとうとして思考が鈍くなるため、仕事に集中しきれなくなり、思わぬミスが増え、効率も悪くなってしまいます。気分も下降していくばかり。
そのような場合の睡魔対策にも有効なスタイルです。
脳が活性化!集中力・判断力・思考力がUP!
立って作業すると大脳への血流が増加するため、脳が活性化し、思考力・判断力・集中力のアップになることが研究で明らかになってます。
また、長時間座ってると肩や腰にコリ・疲れが蓄積され、そちらに意識が逸れて集中力低下を招くのも悪い点。
負担が特定の部位に集中する座り作業とは違い、立つ姿勢だと負荷が減るので、肩こりや腰痛による集中力低下を解消してくれるんです。
作業効率の低下を防げるので、生産性アップにもつながります。心理面にも影響を与え、クリエイティブなアイデアが生まれやすくなるのも魅力ポイント。
アクションがスムーズになる
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使ってみると分かるのですが、次の動作に移りやすくなります。アクションを起こしやすくなると言った方が正しいかもしれません。
座ってる状態だと、物を取る・片付ける・コミュニケーションをとる・ちょっと隣の部屋へ行くなど、些細なことをやろうにも腰が重くて後回しになってしまうことも。
元から立ってるとフットワークが軽くなり、楽に次の行動に取り掛かれるようになります。動くことへのストレスが減るんです。
アクションがスムーズになり、一連の動作にも途切れがなくなるため、作業効率がアップして生産性を高める効果も期待できます。
デメリット
いろいろ嬉しい効果をもたらしくれる立ち机ですが、さすがにメリットのみとはいきません。
次に、デメリットの確認もしておきましょう。
足が痛くなる
慣れてない導入当初はとにかく足が痛くなります。これは、座り作業が中心だった人なら多くの人が通る道。
また、座りっぱなしが危険なのと同じで、立ちっぱなしも健康に良いとは言えません。なので、長時間立っていると足腰にも不調が出る可能性があるので、ずっと立ち続けるのは避けた方がいいです。痛みが出るのはもちろん、血流が悪くなって足がむくむことも。
座るのがダメで立つのが良いのではなく、同じ姿勢のままで動かない状態が危ないんです。たまに動いたり座ったりしながらの利用をおすすめします。
姿勢が悪いと体が痛くなる
これは座ってる時にも言えることですが、変な姿勢で立ってると体のあちこちに不調が出ることもあります。特に足や腰を痛めてしまう人が多いようです。
足が疲れてきたからと片足に体重が掛かる立ち方をしてると、足首を痛めたりO脚の原因にもなりかねません。
あと、たまに腰を反り過ぎてる反り腰の人を見かけますが、あれは腰に負担が掛かるばかりなので止めましょう。ぽっこりお腹の原因にもなるので、姿勢には気を付けてください。
長時間座ってると辛くなる
導入当初は立ち続けてる状態に辛さを感じますが、慣れてくると逆に座ってることが辛いと感じる人もいます。
短時間ならばほとんど問題ないけど、長時間になると座っていられなくなるんです。
人それぞれ程度の差はありますが、長距離の移動で車やバスに乗る状況や、2時間以上の映画を最後まで座りながら鑑賞するのが辛くなるかもしれません。
タイプによっては非常に高価
感じ方は人それぞれでしょうが、思ってた以上にお値段が高い!
1万円以内で購入できるモノもあるとはいえ、見た目と機能性を重視するとそれなりのお値段がします。2万~4万とかは普通で、モノによっては10万円を越えることも。
やはり高さ固定タイプよりも高さを調節できる昇降型の方が高価なモノは多いです。そのなかでも電動式は手動式に比べてお値段は高くなります。
強度のあるデスクだと結構重量があるため、電動式でないと上げ下げが少し厳しい。でも、強度も機能性も優れているデスクは高いのです。
選び方
決して安い買い物ではないので、後悔しないためにもスタンディングデスクを選ぶ際のポイントを確認しておくことも大切。
自分に合った最適の高さを選ぶ
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スタンディングデスクを利用したところ、逆に姿勢が悪くなったり体を痛めてしまう人がいます。結果挫折してしまう人もいるのですが、そのような人で多いのが高さの不一致。
高さが合ってないデスクを使ってしまうと体に余計な負担を掛けてしまいます。肩こりや腰痛の悪化など体に不調が発生してしまうことに。
ポイントは机に手を置いたときの『肘の高さ』。パソコンを例にするなら、キーボードを打つ際に肘の角度が90度くらいになる高さが自分に合った高さになります。少なくとも肘より高くならないようにしましょう。
安価な値段を求めるなら高さ固定タイプ
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高価なモノが多いスタンディングデスクの中でもお手頃価格なのが、高さ固定式です。昇降式のような高さを可変できる機能は備わっていませんが、このタイプは1万円以内で購入できるモノがたくさんあります。
棚やキャスター付きでオシャレなデスクも多いため、決して機能性に乏しいわけでもないです。
立ち作業がメインならば、たまに休憩を挟めば負担は減りますし、立ち仕事専用の椅子やマットもあるので、無理して値段が高い昇降式を買う必要はありません。
利便性を重視するなら昇降式
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何よりも利便性を追求するならば、やはり高さの微調整ができる昇降式の方が使い勝手は良いです。最適な高さに調整できるため、机の高さが合わない問題とはほぼ無縁。
加えて、昇降式の醍醐味と言えば、立ち作業・座り作業どちらにも対応できるところ。座りっぱなし・立ちっぱなしによる健康リスクを軽減できます。昇降式のタイプは大きく分けると3つ。
- 手動式(ハンドル、又はストッパー)
- ガス圧式
- 電動式
手動式は高さを変える際に力が必要なので、重くて大きいデスクだと可変作業が大変。対してガス圧式と電動式は、レバーを引く・ボタンを押すだけで高さを変えられます。
労力いらずでストレスもないため、力の弱い人、1人暮らしの人、女性におすすめのタイプです。ただし、特に電動式は便利なぶんお値段は他よりも高い傾向にあります。
使用中のデスクを活用したいなら卓上タイプ
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デスクを新調する場合、困るのが新しいデスクの設置場所、コスト、今まで使っていたデスクの処分や引き出しの整理など。
正直なところ、デスクの買い替えは面倒なことも多いです。やめたくなったり先延ばしにしたくなることもあるでしょう。
それならば、今使ってるデスクはそのままで、デスクの上に置いて使える卓上タイプを導入するのも一つの方法。昇降式も豊富だから高さの微調整も可能で、作業スタイルを簡単にチェンジできます。
付属の機能で選ぶ
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また、値段・サイズ・強度・可変機能以外にも、各デスクに備え付けられている独自の付属機能も確認しておいた方がいいです。
キャスター、収納、ケーブル穴やホルダーなど、あるとなにかと便利な付属が備わってると気持ちよく作業できます。
タイプ別おすすめスタンディングデスク
それでは、おすすめのスタンディングデスクをタイプ別に紹介します。
高さ固定式
タンスのゲン スタンディングデスク
出典:amazon
【サイズ】幅120cm×奥行48cm×高さ100cm
【天板サイズ】幅105cm×奥行48cm×厚さ2.5cm
【耐荷重】約15kg
見た目の美しさにもこだわった作業の効率を上げるスタンディングデスク。シンプルなデザインながら突板の木目には温もりと美しさを感じられ、オフィスにもリビングにも使いやすいデスクです。
ココがポイント
- シンプル且つ美しい木目デザイン
- サイドに収納ラック付き
- スチール脚にはアジャスター付き
高さ固定式ではありますが、アジャスターが足に付いてるので微妙なガタつき程度なら調整が可能です。また、サイドの収納ラックのおかげで机周りをスッキリ綺麗に整頓できるのも魅力。加えて、天窓の下にも雑誌くらいなら立て掛けて収納できるスペースがあります。
サンワダイレクト スタンディングデスク
出典:amazon
【サイズ】幅90cm×奥行48cm×高さ100cm
【天板サイズ】幅90cm×奥行48cm×厚さ1.8cm
【耐荷重】約50kg
構造はシンプルながら優れた強度と安定感を持つスタンディングデスク。ほっそりした見た目のため強度に不安を感じられそうですが、アジャスターとクロス金具を搭載してるため安定感と頑丈さは抜群です。
ココがポイント
- 安価でも安定感は抜群
- 構造がシンプルだから組み立てが簡単
- ケーブルホルダー標準装備
シンプルな構造だからパーツ数が少なく、組み立ては持ち上げるのが困難でなければ取説を読めば1人でも簡単にできます。また、ケーブルホルダーが標準装備なので、デスク上や床が配線でごちゃごちゃすることもなく、気持ちよく仕事ができるのもポイント。何より他の商品に比べると安価なのが嬉しい。
回転式3WAY スタンディングデスク
出典:rakuten
【サイズ】幅120-200cm×奥行48-148cm×高さ73-100cm
【天板サイズ】幅105と120cm×奥行40と48cm×厚さ2.5cm
【耐荷重】約15kg
高さは固定だけど、気分と用途によってスタイルチェンジ可能な使い勝手の良いスタンディングデスク。キャラスターが付いてる低い方のデスクは回転させることができ、L字・I字・コンパクトなど、自由に形を変えられます。
ココがポイント
- 環境に合わせたスタイルチェンジができる回転式
- 使いやすい形に調整すれば作業効率UP!
- 見た目がおしゃれ
使いやすいように形を変えることができ、且つ広く使えるから作業効率を上げやすい。高い机での作業に疲れたら、低い方の机に移ればいいから健康的でもあります。何より見た目がおしゃれです。
昇降式
Bauhutte (バウヒュッテ) 昇降式 スタンディングデスク
出典:amazon
【サイズ】幅120cm×奥行45cm×高さ75.5cm
【天板サイズ】幅120cm×奥行45cm×厚さ2cm
【耐荷重】約40kg
【昇降タイプ】手動式
【高さ調整幅】75.5~117.5cm
レバー操作で自分に合う高さに調整できる人気のスタンディングデスク。手動のため高さ調整は少々困難ですが、機能性と安定感は優れているので使いやすさは◎です。
ココがポイント
- 手動式の昇降テーブル
- コスパが最高
- スタンディング、パソコン、ロー、3つの使い方ができる
10万円を超えることも珍しくない昇降式の中では最高のコスパ。使いやすく、組み立ては簡単、しっかりした造りで、見た目がシンプルだから場所を選ばないため、初めてスタンディングデスクを導入する人にこそおすすめ。
サンワダイレクト ガス圧 昇降式 スタンディングデスク
出典:amazon
【サイズ】幅71.5cm×奥行50cm×高さ68.5cm
【天板サイズ】幅71.5cm×奥行50cm
【耐荷重】約15kg
【昇降タイプ】ガス圧式
【高さ調整幅】68.5-104.5cm
力を使わなくても簡単に上げ下げできるガス圧式のスタンディングデスク。レバーを引くだけで微妙な高さ調整が可能です。とにかくシンプルな昇降式テーブルを探してるという方におすすめ。
ココがポイント
- 気軽に上下の昇降が可能なガス圧式
- デザインがシンプルだからオフィスにも居間にも合わせやすい
- 移動が楽なキャスター付き
タイプは白と木目の2種類。シンプルだからご家庭のインテリアに合わせやすいですし、白ならオフィスの雰囲気にも馴染みます。移動時に助かるキャスターにはストッパーが装備してあるので安心して使えます。
FLEXISPOT 電動式昇降スタンディングデスク
出典:amazon
【サイズ】幅140cm×奥行70cm×高さ63cm
【天板サイズ】幅140cm×奥行70cm
【耐荷重】約80kg
【昇降タイプ】電動式
【高さ調整幅】63-126cm
ワンタッチで好きな高さに昇降できる機能性抜群のスタンディングデスク。苦にならない昇降機能のおかげで気軽に上げ下げできるため、気分や健康、シチュエーションごとに最適な状態で使用できます。
ココがポイント
- 簡単操作で昇降できる労力いらずの電動式
- 意外と便利な記憶機能付きのコントロールパネル
- 頑丈で安定感も抜群
よく使う高さを予め設定しておけるメモリ機能が備わっているのが非常に便利。少々お値段が高くて一人での組み立ても困難ですが、細かな高さ調整ができ、頑丈で安定感もあり、機能性も抜群なので、気持ちよく作業できます。
卓上設置タイプ
Desk Riser スタンディングデスク
出典:amazon
【レギュラーサイズ】幅81cm×奥行52cm×高さ16.5cm
【天板サイズ】幅81cm×奥行52cm×厚さ2.5cm
【耐荷重】(上下運動加味)約15kg / (上下運動加味しない)約40kg
【昇降タイプ】ガス圧式
【高さ調整幅】16.5-41.5cm
作業効率UP&健康の改善を期待できる人気の卓上型スタンディングデスク。5段階の高さ調節が可能で、タイプはガス圧式だから力の弱い人でも簡単に上げ下げできます。
ココがポイント
- ガス圧式の昇降機能で5段階に高さを調整できる
- 高級家具にも使われている素材を使用
- 天板がワイドなサイズ
天板が広く、スライド収納できるキーボードテーブルも備わっているので、作業スペースを広く確保することができます。また、高級家具にも使われるメラミン化粧板を使用しているため、実用性と併せて耐久性と高級感も抜群です。
Viozon 昇降式多機能畳 オフィスワークテーブル
出典:amazon
【サイズ】幅76.6cm×奥行51cm×高さ5.5cm
【天板サイズ】幅76.6cm×奥行51cm
【耐荷重】約10kg
【昇降タイプ】ガス圧式
【高さ調整幅】5.5-43cm
スムーズな高さ調整が魅力の使いやすい卓上型スタンディングデスク。ガス式なので力を入れなくても容易に高さ調整ができて、好みの高さでロックされるのも優れたポイント。脚と接地面の構造がしっかりしてるので安定感も抜群です。
ココがポイント
- ガススプリングによるスムーズな高さ調整
- 安定感抜群
- 好みの位置でロックできる
- 幅広のテーブル
作業スペースも実用的な広さでパソコンとの距離も近くなりすぎることはありません。また、最も低い状態が5.5cmという薄さなので、座って作業する際にもほとんど違和感なく使用できます。
LEVIT8 スタンディングデスク
出典:amazon
【Mサイズ】幅23cm×奥行23cm×高さ26cm
【昇降タイプ】手動
【高さ調整幅】1.6-26cm
気軽にスタンディングスタイルに切り替えられる折りたたみ式デスク。薄いノートPCくらいの厚さに折り畳めるのでいろんな場所に持ち運べます。安定感はノートPCくらいなら問題なく使えます。
ココがポイント
- 折りたたみ式のポータブルデスク
- 持ち運びしやすいサイズ
- デザインがおしゃれ
レビューを見ると、組み立て作業にコツがいるため最初は苦労するという声が目立ちます。しかし、慣れさえすれば快適に使用することが可能です。何より特徴的な見た目がおしゃれです。