こんにちは、ワチイツキです。
誰にでも一度は必ず訪れる青春時代。いまでは懐かしい思い出となってる人もいれば、今まさに青春真っ只中の学生もおられることでしょう。
恋愛、友情、部活、進路、そして成長。生命力と活力に溢れていた時期。同時に、様々な青春の葛藤に悩み苦しんだ時期でもあり、それら全ての経験が成長の糧となりました。
そんな学生時代に思いを馳せることができるジャンルといえば――『青春漫画』。
笑いあり涙あり、甘くも苦い、切なくも爽やかな、青春の一幕を切り取ったかのような面白い作品がたくさんあります。
思わず共感したり、憧れたり、懐かしく思ったり、心をあの時代へ引き戻してくれる胸アツな素晴らしさがあるジャンルですね。
今回は、10代の少年少女たちの溢れんばかりの輝きを描く、おすすめの【青春漫画】を厳選して紹介しようと思います。
このページの目次
おすすめ【青春漫画】のまとめ
甘酸っぱい恋愛、心揺さぶる友情、胸をアツくさせる部活など、いろんなタイプの眩しい青春漫画を揃えてみました。
作品は随時更新していく予定です。それではどうそ。
3月のライオン
プロ棋士となった少年の成長を描く青春将棋ストーリー
あらすじ 弱冠15歳、中学生という若さでプロ棋士になった少年「桐山零」。幼い頃に家族を事故で失い、孤独の身で真剣勝負の世界に身を投じる零は、ひょんなことから川向うに住むあかり・ひなた・モモの川本家3姉妹と知り合う。川本姉妹をはじめ、様々な人たちとの交流を経て、零は棋士として、人として大きく成長していく。
若きプロ棋士である主人公・桐山零の、恋、友情、家族、そして将棋を通して成長していく姿と、川本3姉妹との交流を中心に描いた作品です。青春の酸いも甘いも苦いも苦しいも全てが詰まっています。
同時に、様々な人たちが人とのふれ合いを通して、失った何かを取り戻していく群像劇でもあります。そのキャラクターたちが紡ぎ出す濃密な人間ドラマが何より面白い。
ハートフルな物語ではありますが、胸が締め付けられるシリアス要素も多いです。ただ、そのおかげで人の温もりや優しさがより際立っているのも特徴。読み終わった後は、心にポっと温かい光が灯る作品です。
加えて、将棋漫画としても人気のある作品なので、棋士たちの真剣勝負も見どころですよ。将棋好きにもおすすめ。
3月のライオン昭和異聞 灼熱の時代 1 (ジェッツコミックス)
この音とまれ!
高校生たちが琴で魂を奏でる青春ドラマ
あらすじ
部員がたった一人しかいない廃部寸前の時瀬高校筝曲部。部員勧誘に励む部長「倉田武蔵」のもとにやって来たのは、不良として有名な新入生「久遠愛」。そしてもう一人、箏の名門の家系で自身も天才と称される腕前を持つ少女「鳳月さとわ」だった――。筝曲部は様々なトラブルに合いながらも、仲間たちは筝を通して少しずつ絆を深め、それぞれの想いを筝に乗せて奏でていく。
日本伝統の和楽器である「筝(こと)」をテーマにした学園青春漫画。部活モノで王道の青春ストーリーです。とてつもなく眩しい。
主人公である久遠愛と倉田武蔵、ヒロインの鳳月さとわを始め、ほとんどの登場人物が内に悩みや葛藤を抱えています。悩みもがきながらも、手を差し伸べてくれる仲間たちの支えによって乗り越えていくという、「これぞ青春!」と叫びそうになる内容。
そして、そんな思春期ならではの揺れ動く内面の心理描写を、見事に表現しているのもこの作品の魅力。少しこそばゆくなりますが、恋に友情に、筝に一生懸命な姿はすごく眩しい。
もちろん筝の演奏シーンも見どころの一つです。音楽漫画で難しいとされる演奏シーンの描き方が非常に巧み。実際には音は出てないのに、見せ方が上手いから引き込まれてしまう魅力があります。演奏シーンは必見です。
空電ノイズの姫君( )
「女子高生」×「バンド」の青春音楽ストーリー
あらすじ
ミュージシャンの父を持つギターが上手い女子高生「保坂 磨音(マオ)」。ある日、教室で歌っていた美少女転校生「支倉 夜祈子(ヨキコ)」と出会い、次第に2人は仲良くなっていきます。同時期、マオは大学生からバンドへの勧誘を受けたことで、これまで以上に音楽と真剣に向き合い始めたのだが……。
ロックギター少女マオと歌が上手いミステリアスな少女ヨキコ。この2人の女子高生を軸にした青春バンドストーリーです。
じっくりとストーリーが展開されていくため、マオとヨキコの距離が近づいたかと思えばまた離れたりと、一筋縄ではいかない青春模様を楽しむことができます。
また、等身大でありながら独特な魅力を覗かせるキャラクターも素敵。特に少し浮世離れしてる可愛い主人公2人の関係性と空気が最高。どんな化学反応を見せるのかが楽しみなところ。
ちなみに、この作品はコミックバーズからイブニングへの移籍を機にタイトルを『
』に変更しています。
青のフラッグ
甘く、苦しく、切ない青春“純”愛物語
あらすじ
あまり目立つタイプではない平凡な男子高校生「一ノ瀬太一」は、幼馴染で人気者の「三田桃真」と、少し苦手意識を持っているどんくさい少女「空勢二葉」と同じクラスになります。ある日、太一は二葉から桃真への恋心を打ち明けられ、一生懸命変わろうとしてる彼女の姿に心動かされ、協力することを決めた太一でしたが……。
高校3年という悩み多き時期に巻き起こる青春模様。とにかく甘酸っぱくて真っ直ぐな恋心が素敵なんですが、なかなか交わらない一方通行の矢印がちょっと切なくて苦しい。
王道の青春モノかと思えば、「えっ!?」と驚く衝撃展開もあったりと、読者を引き込ませるストーリー展開がとても面白い。
また、ストーリーと併せて高評価なのがキャラクターの心理描写。繊細な心の機微を、モノローグに頼ることなく表情やしぐさの変化で魅せる表現力が本当に素晴らしい。
ついつい感情移入してしまいます。
恋に悩みもがく姿、恋してしまったことで葛藤する姿、恋で輝く姿、切ないけど一途で素敵な恋模様を楽しめる作品です。
ちはやふる
競技かるたが繋ぐ、恋と友情の青春ドラマ
あらすじ
百人一首をきっかけに仲良くなった小学生の綾瀬千早、綿谷新、真島太一の3人の少年少女。高校生に成長した彼女たちは離れ離れになっていたが、千早が太一と一緒に高校でかるた部を始動。千早は瑞沢高校かるた部の仲間と全国を目指しながら、女性位頂点であるクイーンへの想いも募らせていきます。そして、競技かるたが再び3人を引き寄せることに。
「小倉百人一首競技かるた」というマイナー競技をテーマにした部活モノ。高校生たちが競技かるたに情熱を注ぐ姿と、恋や友情に向き合う姿を描いた青春ストーリーです。
最大の魅力はやはり「競技かるた」。競技シーンは息を呑む緊迫感があり、非常に激しくて荒々しい。かと思えば目が釘付けになる美しさもあったりと、見せ方と演出がとても巧み。
読むと競技かるたの奥深さと面白さも伝わってくるため、やってみたくなるかも?
また、メインは競技かるたとはいえ、千早を取り巻く恋愛模様も大きな見どころポイント。ゆっくり変化する千早、太一、新の三角関係の動向から目が放せません。
競技かるた、恋愛、友情、そして成長。ひたむきさと一途な想いが溢れていて、心を揺さぶられる面白さがある作品です。
銀の匙 Silver Spoon
命と将来に向き合う泥まみれの酪農青春ストーリー
あらすじ
厳しい学力競争から逃れるため、北海道の大蝦夷農業高校に進学した八軒勇吾。これまで縁の無かった世界での新たな生活に戸惑うばかり。だが、友人との交流、生き物の命に触れる経験、そして初恋をしたことで、手探りながらも自分の将来と真剣に向き合うようになっていく。
北海道の農業高校を舞台にした青春学園漫画です。作者先生が農業高校出身なだけあって、農業学校の様子や業界の実情なども分かり易く解説しています。
農業・酪農をテーマにしてるため、必然的に「命」を深く考えさせられる作品ですが、コメディとのバランスが丁度良いので読みやすい内容です。
魅力はなんといっても、主人公である八軒勇吾の成長と恋の行方。加えて、彼を取り巻く10代の少年少女たちが、進路に悩みながらも様々な影響を受けて未来に歩み出していく姿。
笑いあり、感動あり、涙あり。楽しいことも苦しいことも、青春の全てを詰め込んだ作品です。個性が弾けてるキャラクターばかりなのも面白いポイント。
スキップとローファー
天然まっしろ女子高生が繰り広げる青春学園コメディ
あらすじ
東京の高偏差値高校への進学を機に、石川県のはしっこから上京した15歳の少女「岩倉美津未」。勉強はできるものの、過疎地育ちゆえ性格はまっすぐでまっしろ、それでいてちょっと天然。完璧な人生設計を描くも、入学式当日からちょっと躓いてしまいます。でも、ちょっとだけズレてる
、そんな彼女の優しさと一生懸命な行いが、知らず知らずのうちに周囲を笑顔にしていく。田舎から上京してきた三百眼がかわいい天然女子高生と、彼女を取り巻く周囲の人々とのふれ合いを描いた学園コメディです。
最大の魅力は何と言っても主人公の美津未。彼女がとにかく良いキャラ。頭は良いけどちょっとズレてる天然娘で、何もかも素直な気持ちで受け止めるまっしろな子。
都会の微妙な距離感、スクールカースト、偏見などの毒や悪意を向けられることもありますが、持ち前の天然っぷりとまっすぐな性格で丸々包み込んでしまいます。
そして、いつの間にやら彼女に関わる人たちもハッピーになっていくという素敵なストーリー。とても読後感が良く、読んだ後はほっこりすると同時に、優しい気持ちで心が満たされる作品です。
富士山さんは思春期
青春時代の1ページを切り取った学園ラブコメ
あらすじ
平均より少し低めの身長160cmの中学2年生「上場優一」。ひょんなことから身長181cmもある幼馴染の「富士山牧央」を意識するようになった優一は、気持ちが昂った勢いで告白してしまいます。意外にもあっさりOKの返事をもらったことで晴れて恋人に。でも、気恥ずかしさから周囲にはバレないように交際を始めた2人。初々しい距離感で恋人関係を育んでいく。
思春期真っ只中の中学生カップルの初々しい交際を描いた青春ラブコメです。平均身長より少し小さい男子中学生の優一と、逆に平均よりかなり大きい幼馴染の富士山さん。身長差20センチの凸凹カップルの物語。
とにかく優一と富士山さんの甘酸っぱいにも程がある可愛いやり取りが素敵な作品。中学生らしい等身大のピュアさが2人にはあり、ふれ合い方がいちいち可愛いからこそばゆくなってしまいます。
でも、やっぱり一番可愛いのは富士山さん。彼女の魅力無くして語れない作品であることは間違いありません。大人っぽい見た目に反して内面はすごく無邪気。そのギャップも大きな魅力と言えます。
また、サービスシーンは多いけど下品ではなく、無防備な富士山さんの振る舞いにドギマギしてる優一がとっても微笑ましいです。
見上げると君は
背の低い男子と背の高い女子のピュアなボーイミーツガール
あらすじ
中世的な顔立ちの小柄な男子高校生「渋木優希」。失恋のショックを引きずっていた優希の前に現れたのは、王子様のようにかっこいいストリートミュージシャン。後日再会すると、あのミュージシャンが男子ではなく女子だということが発覚し、さらに彼女が同じ学校に通う人気者の女子高生「高峯千加子」であることを優希は知ることに。
見た目は可愛い女の子にしか見えない男子高校生と、ギター弾きのイケメン女子高生との王道ボーイミーツガールです。ピュア度MAXのラブコメですね。
少女漫画の男女を逆転したような作品で、主人公・ヒロインどちらにも強い魅力を感じられます。
学園では絶大な人気を誇る宝塚風の美少女・高峯千加子がすごくカッコイイ。逆にカッコ良くなりたいけど女の子に間違われてしまう中世的な容姿の渋木優希がめちゃくちゃカワイイ。
この2人の絶妙な距離感がすごくイイんです。姉のように優希を包み込む千加子。優希が千加子に抱いた感情は憧れ。千加子もまた優希に憧れを感じます。
奇跡のような出会いで繋がった2人の関係性がとても愛おしく、その距離感がどのように変化していくのかが見どころです。
四月は君の嘘
クラシックと嘘から始まる青春ラブストーリー
あらすじ
ピアノが弾けなくなった元天才少年「有馬公生」。4月の春、高校生に成長した公生は、公園で子供たちと演奏を楽しむヴァイオリニストの「宮園かをり」と出会います。彼女の強引な勧誘と友人たちの後押しを受け、コンクールの伴奏者を務めることになった公正。次第にかをりに惹かれていく公正でしたが、彼女には周囲に隠している秘密があったのです。
ある出来事からピアノが弾けなくなった元天才ピアニストの主人公が、軌跡のような出会いをきっかけに、失っていた色と音を取り戻していく青春漫画。同時に、公生とかをりの切なすぎるラブストーリーでもあります。
魅力は、涙、涙、涙の感動ストーリー。
公正が再びピアノと向き合っていく姿、亡き母の想い、病と闘うかをりの姿、かをりの秘めた想いなど、ここまで泣かせる作品はなかなかありません。詩的なセリフ回しも素敵。
また、音楽と感情の見せ方が素晴らしい。どんな感情で、どんな音楽を奏でているのかという、本来は目で見ることのできない音と感情を、巧みな演出と高い画力によって見事に表現しています。心を揺さぶる演奏シーンは必見の価値アリ。
そして、タイトルにもある「嘘」とは何なのか。それが明かされたときの感動は決して忘れられません。切ない――。でも、誰かを想う気持ちがいかに素晴らしいのかもビシビシ伝わってくる作品です。