どう見分けたらいいの?
その疑問にお応えします。
桜の花、桃の花、梅の花――。
いずれも春を代表する美しい花たちですが、困ったことに見た目が非常に似ているため、パっと見だと間違えやすいんですよね。
桜だと思って「綺麗だな~」と眺めていたら、実は違う花だった…なんてことも珍しくありません。
そこで今回は、桜・桃・梅の花の簡単な見分け方についてお話します。
このページの目次
桜・桃・梅の花…間違って観賞してるかも?
まず、こちらの画像をご覧ください。
この画像に写ってるのは何の花か分かりますか?
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正解は「桃の花」です。
パッと見だと桜とあまり見分けが付かなくないですか?
僕自身、最初見たときは桜だと勘違いしてしまいました。
同じように、「桜」「桃」「梅」の花はどれも見た目が似ているため間違えやすいのが特徴。
それもそのはず、桜も桃も梅もみんな「バラ目・バラ科・サクラ属」に類する植物。兄弟みたいなものなので、似てるいるのは当然と言えます。
しかし、よく観察してみると結構違いがあることが分かるんですよ。
桜・桃・梅の花の簡単な見分け方
それでは、「桜・桃・梅」それぞれの見分け方について解説します。
「花びら」の形で見分ける
最も簡単なのは「花びら」の形で見分ける方法。
よく見ると、次のように形が異なっていることが分かります。
左から「梅 → 桜 → 桃」の順です。
POINT
- 【梅】=花びらの先が丸い
- 【桃】=花びらが楕円で、先が尖ってる
- 【桜】=花びらが楕円で、先が割れてる
一部例外もありますが、先が割れてハート型のようになっていたなら、桜の可能性大です。
これだけでも覚えておくと便利ですよ。
花の「咲き方・付き方」で見分ける
「咲き方」にもそれぞれ異なる特徴があるので、木の全体的な印象で見分けることも可能。
花の咲き方は――
POINT
- 【梅】=直接枝に花がついていて、花芽は1節につき1つ
- 【桃】=枝に短い花枝がつき、花芽は1節につき2つ
- 【桜】=枝に長い花枝がつき、花芽が房状
※花芽とは、成長して花をさかせる部分のこと
花の付き方が異なるため、全体の見た目も若干違いが出てきます。
桜は一ヶ所にたくさん花が付いており、且つ房状にこんもり花がついてるので、桜は全体的にボリューム感があって賑やかな印象を受けます。
逆に、梅は枝に直接ついてるうえに、1節に花が1つしか付いてなく、梅は桜や桃に比べると控え目な印象です。
桃は枝にびっしり花を付けており、全体の見た目は梅を賑やかにしたような感じ。
「幹」で見分ける
花ではなく、「幹」の見た目や手触りで判断することも可能。
POINT
- 【梅】=太い幹は割れ目が入ってることもあり、見た目はゴツゴツ、手触りはザラザラ
- 【桃】=表面には凹凸があり、斑点模様が見られる
- 【桜】=幹肌にはツヤがあり、表面に細かい横縞模様が入ってる
触ってみると違いがよくわかります。
特に梅と桜は、花自体は似てるけど幹は見た目からして全然違いますから。
禁止されていないのなら、軽く触れて確認してみるのもありかもしれません。
ただし、幹を傷めるような触り方はしないように注意してください。
「葉」で見分ける
桜のピークは過ぎてしまうことが多いのですが、「葉」にも違いがあるんです。
POINT
- 【梅】=花が咲き終わってから葉が出はじめます。葉の形は卵型
- 【桃】=花と同時期に若芽が出ます。葉の形は長めの楕円形
- 【桜】=出方も形も種類によって異なり、ソメイヨシノは梅と同じですが、八重桜は桃と同じ
最も特徴的な葉をしてるのは「桃」。一つだけ長い楕円形なので、梅や桜との違いがはっきり分かります。
逆に、桜と梅は花だけではなく葉も似ているため、見分けるのはちょっと難しいかもしれません。
桜・桃・梅の基本的な開花時期と順番
それぞれの基本的な開花時期も確認しておきましょう。
開花の順番は、最初に「梅」が咲き、次に「桃」、そして「桜」が続きます(桜は種類にもよる)。
①梅 ⇨ ②桃 ⇨ ③桜
気温の影響を強く受けるためズレ込む可能性はありますが、例年だとおよそ次の時期に開花しています。
〇【梅】
1月下旬~4月上旬頃にかけて北上。
九州→1月下旬から、関西→2月上旬から、関東→2月中旬から、東北→3月中旬から、北海道→4月下旬から
〇【桃】
3月上旬~4月下旬頃にかけて北上。
九州→3月上旬から、関西→3月中旬から、関東→3月中旬から、東北→4月上旬から、北海道→4月下旬から
〇【桜】
3月中旬~4月下旬にかけて北上。
九州→3月中旬から、関西→3月下旬から、関東3月下旬から、東北4月上旬から、北海道→4月下旬から
温かくなるのが早い九州や関西の方が開花は早く、3月ではまだ寒い東北では平均よりやや遅めになります。
気を付けてほしいのが北海道。
全国的には梅→桃→桜の順番に開花していくのですが、北海道に限っては4月下旬頃の同じ時期にまとめて開花が始まります。
桜・桃・梅の見分け方まとめ
春に咲く「桜」「桃」「梅」の花は見た目が似ているため、桜だと思ったら桃や梅と間違えてたという話はよく聞きます。
僕自身、「これ何だろう?」と迷うことはよくありました。
しかし、よく観察してみると、花びら・咲き方・幹・葉の形状にそれぞれ特徴があることに気が付きます。
一番分かりやすいのは”花びら”。
- 先が割れてるハート型が「桜」
- 咲が尖ってるのが「桃」
- 丸いのが「梅」
迷ったときには、この辺りのポイントを思い出して観察してみると判断しやすいでしょう。
桜も桃も梅も綺麗な花を咲かせるので、それぞれの違いも感じながら、花を愛でて春という季節を楽しんでください。
ここに書いた見分け方のポイントは品種によって異なることもあるので、あくまで目安としてお役立てください。
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