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上棟祝いには何を贈る?【贈り方マナー・相場・定番の贈り物を紹介】

✓上棟祝いには何を贈ればいいの?
✓上棟祝いの相場は?いつ渡す?
✓そもそも上棟式って何?

こんな疑問を解消します。

 

親しい人が新居を建てた際には新築祝いを贈りますが、家を建てる過程で「上棟式(じょうとうしき)」という儀式を行うことがあります。

ただ、家を建てない限りあまり聞くことのない儀式。上棟式に招かれたとき、「何を贈ればいいのか」「お金を包んだ方がいいのか」など、何をどうすればいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。

 

このページでは、上棟祝いの相場や定番の贈り物などについて解説します。

上練式(練上げ式)とは?

まず「上棟式(じょうとうしき)」とは、練上げや建前とも呼ばれ、家の骨組みをして棟木を屋根にかける際に行う儀式のこと。

元々は神事であり、神様に棟上げまでの工事が完了したことを報告し、建物が無事完成することを祈願するのが本来の目的でした。

 

上棟(棟上げ)は家づくりにおける一つの区切り。多くの大工さんに手伝ってもらい、たった1日で柱や梁(はり)など家の骨組み、屋根までを一気に組み上げる大変な作業なのです。

当日の朝にお清めの儀式を行い、作業完了後の夕方から上棟式がスタート。地域によっては近所の人を招いてお餅を撒くこともあります。

 

ちなみに、上棟祝いは上棟式に招かれた人が持参する贈り物を指します。

 

現在の上棟式

上棟はたくさんの大工さんが集まり、骨組みから屋根づくりまでを1日で終える作業。そのため、現在の上棟式は神様ではなく、大工さんや工事関係者への慰労という意味合いが強くなっています。

 

上棟式の後は屋根の下で「直会(なおらい)」を行うことも。

直来とは

神事の最後に、お供えした神酒(みき)・神饌(しんせん)をおろし、参加者で分かち合って戴く儀式のこと。

工事関係者と施主が顔合わせをして信頼関係を築ける機会です。屋根の下で宴会やお食事会を行うこともあるのですが、今は車移動の方がほとんどなので、お酒や食事は手土産にするケースも多く見られます。

 

しかし、最近はそもそも上棟式を行わないケースも増えています。特に大手のハウスメーカーでは、コンプライアンスの関係で上棟式を省略するケースが多いようです。

 

上棟祝いの渡し方マナー

ここからは上棟祝いを持参する場合の、失礼にならない渡し方マナーを解説します。

 

招待されたらお祝いの品や現金は必要?

上棟式は施主が工事関係者をもてなすものなので、招待された方がお祝いするような儀式ではありません。贈らなければいけないという決まりも無ければ、贈ってはいけないという決まりもありません。

 

しかし、家を新築するには莫大な費用が掛かり、上棟式自体もそれなりの額を必要とします。その負担に対する援助という意味合いで、招待者がお祝いを持参することは多いです。

 

現金も同様で、上棟式は施主の負担するところが大きいため、援助目的でお祝い金として渡すことは珍しくありませんが、上棟祝いとして現金を渡すのは両親・兄弟・親戚など親族・身内がほとんど。

友人や近所の人でお祝いを贈る場合は、記事の後半で紹介しているような品物を贈るのが一般的です。現金は新築祝いとして贈るのが主流ですね。

 

この辺りは地域の風習や家族の考え方によるところが大きいので、ご両親に確認してみるのがベスト。

 

上棟祝いの相場は?

上棟祝いはハッキリとした金額が決まっているわけではありませんが、目安となる相場範囲なら存在します。(地域や家族の考え方によりますので、ご参考程度にご覧ください)

 

■一般の個人宅の場合:5,000円~10,000円

個人の家なら関係性に関わらずこのくらいが一般的。胡蝶蘭を贈る場合はもう少し高くなり、大体15,000円くらいが相場になります。

 

■社屋・ビル・店舗などビジネス関係の場合

  • 親族・身内:10,000円~30,000円
  • 友人・知人:10,000円~15,000円
  • 取引先:10,000円~50,000円

相手との関係性の深さや建物の規模によって大分変ります。

 

この金額はあくまで目安であり、絶対にこの金額でなければいけないというわけではありません。相手との関係性や懐事情を鑑みて判断すると良いでしょう。

 

上棟祝いを渡すタイミングは?

上棟式に参加するのであれば、当日にお祝いの品を持参して手渡ししてください。

欠席する場合はまずお詫びの連絡を入れておき、お祝いの品は新築祝いを渡す際にお伺いすれば大丈夫です。

 

上棟祝いの熨斗の書き方

上棟祝いでもマナーとして熨斗紙を掛けましょう。

 

<上棟祝いに使用する熨斗の書き方>

  • 水引の色・・・紅白
  • 水引の本数・・・基本は5本、1万円以上なら7本
  • 水引の結び方・・・蝶結び
  • 表書き上段(のし上)・・・「祝上棟」「上棟式御祝」「御祝」
  • 表書き下段(のし下)・・・送り主の名前をフルネームで

 

気を付けたいポイントは、招待者が現金を包む場合。

上棟式における「ご祝儀」というのは、施主が工事関係者に渡す際に使われるものです。招待者が施主にお祝い金を渡す際は、表書きに「御祝儀」とは書かず、上記の「祝上棟」など3つの表書きを使用してください。

 

上棟祝いの贈り物の選び方

上棟祝いには定番の贈り物があります。実際にどのような物が贈り物に選ばれているのかを確認してみましょう。

 

上棟祝いの定番の贈り物

■上棟祝いの定番中の定番は「お酒」

祝い酒ですね。日本酒を一升瓶で2本一組もしくは缶ビールを1ケースが基本で、昔も今もこの形が最も多いパターンとなります。この他だとワインも人気です。

日本酒なら「福」「開運」のようなおめでたい名前を冠したものを選ぶと、縁起物としてより喜んでもらえるでしょう。

お祝いに日本酒を贈りたい場合、酒屋さんに「上棟式用のお祝い包みで」とお願いすると、体裁を整えてくれます。

 

■お酒を飲めない方やお子さんに喜ばれる「ジュース」

マイホームを購入された方にはお子さんがいるケースが多いので、「カルピスウォーター」や「果汁100%」のようなジュースの贈り物もグッド。あまりお酒を飲めない職人さんにも喜ばれますよ。

ペットボトルのお茶や缶コーヒーも悪くありません。職人さんたちへの差し入れに配ることができますから。

 

■お花を贈りたい場合は「胡蝶蘭」や「フラワーアレンジメント」

上棟祝いでお花の贈り物をしたい場合は「胡蝶蘭」や「フラワーアレンジメント」が定番。特に企業の社屋や工場の上棟式のお祝いとして人気です。

 

「火」をイメージするモノはNG

上棟式に限らず家関連のお祝いにおいて、ライターやキャンドルのような、「火」にまつわる贈り物はNGです。火事を連想させるため縁起が悪いとされています。同様の理由で赤色の贈り物も気を付けた方がいいので、大人のマナーとして覚えておきましょう

 

上棟祝いと新築祝いは両方必要?

上棟祝いと新築祝いの両方必要かどうかに関しては、絶対の正解というものはありません。「地域の風習」「両家のご両親の考え方」「夫婦の考え方」「施主との関係性」によって異なります。

ご両親や近所の方に確認するのがベストです。ケースバイケースである点を踏まえた上でご参考にしてください。

 

■上棟式に招かれていない場合:

上棟祝いを用意する必要はなく、新築祝いのみで大丈夫です。

 

■上棟式と新築の両方報告を受けた場合:

どちらもお祝いするのでしたら、「上棟式には日本酒やビールなどの祝い酒」を贈り、「新築祝いにはお祝い金、もしくは現金と品物」を贈るのが一般的。

都合によりどちらか一方しかお祝いできないときは、新築祝いを優先されるケースが多いです。

 

先に上棟祝いとして現金を渡した後、新居のお披露目会にも招待された際は、新築祝いでは菓子折りやカタログギフトなどの品物を贈るというケースもあります。

 

無事に家が完成することを願って上棟祝いを贈ろう

上棟祝いはケースバイケースの面がかなり強いため、一概に「これが正解」とは言い辛いのですが、お祝いの定番は日本酒2本一組となります。他にはビールやワインなどのお酒類、ジュース、菓子折りを贈ることが多いですね。

 

家族を援助する目的でお祝い金を渡すケースもよく見られます。一応相場を紹介していますが、身内に関しては相場はあってないようなものです。

あとは熨斗に「ご祝儀」と記載しないように気を付けてください。ご祝儀は施主が工事関係者に渡すものなので、招待者が施主に渡すお祝い金の表書きは「祝上棟」となります。

 

上棟式はマイホーム建築における一つの区切りであり、大変おめでたい出来事です。施主からすれば来てくれるだけで嬉しいもの。無事に家が完成することを祈りつつ、上棟式を盛り上げてあげられたらいいですね。

 

 

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