節分と言えば「鬼は外!福は内!」という掛け声で行う豆まきが定番イベント。そんな豆まきでは大豆を使うのが一般的でしょうが、実は落花生を使っている地域もあるんです。
殻があって大豆より粒が大きいため、当たると鬼役はちょっと痛そうではあります。でも、落花生ならではのメリットも大きく、これが意外と合理的でおすすめ。
このページでは、節分の豆まきに落花生を使用する地域、大豆より優れているメリットをご紹介します。
北海道、東北、信越地方では節分の豆まきに落花生を使う
節分の豆まきに使用する豆の種類は、全国的には炒った大豆を使用する地域が圧倒的に多数派。大豆エリアの方からすると、日本全国どこも同じだと思われているかもしれません。でも、実は豆まきに使用する豆の種類は地域によって違いがあるんです。
そして、大豆に次ぐ勢力を誇っているのが落花生。
- 北海道・東北地方・信越地方では8割程度の地域
- 九州(主に鹿児島と宮崎)では3割程度の地域
逆にこれら以外の地域だと大豆派がほとんど。
大豆派と落花生派の地域をざっくり分けると以下のようになります。
- 北海道・東北は落花生派多数
- 関東はほぼ大豆派
- 中部は北陸・信越地方は落花生派が多く、それ以外はほぼ大豆派
- 近畿・中国・四国はほぼ大豆派
- 九州は鹿児島と宮崎は落花生派が多く、それ以外は大豆派が多数
落花生が使われるようになった理由は?
本来の昔ながらの豆まきで使用されていたのは大豆です。落花生を撒く風習はその後に生まれたもので、北海道が発祥だと言われています。
北海道で落花生を使用するようになった主な理由は以下の3つ。
- 雪の中でも落花生なら見つけやすい
- 落花生は秋冬が収穫時期
- 大豆よりカロリーが高く寒い地域で重宝される
意外と合理的!豆まきで落花生を使用するメリット
落花生を当てられたらすごく痛そうですよね。大豆に慣れ親しんでいる地域の方だと拒否感を覚えるかもしれません。でも、豆まきに落花生を使うのは意外と合理的でおすすめ。
広い地域で廃れることなく受け継がれているだけあって、落花生を使うメリットも大きいことが分かります。
豆まきに落花生を使うメリット
- 大豆より掃除・後片付けが簡単
- 見つけやすくて拾いやすい
- 殻付きだから衛生的
確かに片付けや食べるときにはとても便利そうです。
節分の豆まきの何が大変かというと、そこらじゅうに散らばった豆の掃除。大豆は粒が小さいため見つけるのも拾うのも困難です。家具の隙間に入ったり、踏みつぶしてしまうことも。当然、汚い床・地面に落ちた豆は不衛生過ぎて食べられません。
これが落花生なら、粒が大きいから掃除しやすく、殻付きで衛生的だから安心して食べられます。落花生は豆まきにおける2大問題をあっさり解決してくれる優秀な豆なんです。もちろん当たったら痛いというデメリットは消えませんが…。
落花生の豆の数え方は?
豆まきに落花生を用いるのは確かに合理的ですが、気になるのが落花生の豆の数え方。節分では豆まきをした後に1年の健康を願って「年の数+1個」の豆を食べます。
- 落花生は殻付きの状態で1個とするのか
- それとも中身の豆の数を数えるのか
調べてみたところ、落花生の数え方には明確な決まりはありませんでした。地域ごとに違いがあるというより、家庭ごとの習慣によって異なります。
どちらかというと殻付きの状態、一房を1個と数えるパターンが多いようです。その理由もさまざまで、「その方がたくさん食べられるから」という素直な意見もありました。
まとめ
北海道・東北・信越、あと九州の一部地域(鹿児島・宮崎)では、節分の豆まきといえば大豆より落花生がポピュラーです。大豆派地域の方には新鮮かもしれませんが、意外と落花生を使うのは合理的なのでおすすめ。
当たったら痛そうというデメリットはあるとはいえ、以下のようなメリットもあります。
- 掃除がしやすい
- 大豆より大きいから見つけやすい
- 殻付きだから衛生的
豆まきを行う上で面倒になる後片付け、食べる際に心配になる衛生面、豆まきにおける2つの悩みを解消してくれるのが落花生です。
大豆でなければいけないという決まりはないので、豆まきの後片付けと衛生面に不安があるのなら、今年の節分の豆まきには落花生をまいてみてはいかがでしょうか。大事なのはあくまで1年の厄除けと無病息災を願って「”豆”まき」をすることです。
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