6月

カレンダーに記載されてる「入梅」とは?【梅雨入りとの違い】

入梅と梅雨入りの違い+梅雨の語源

・入梅ってなに?
・梅雨入りと何が違うの?

こんな疑問を解消します。

 

毎年6月にはテレビの気象予報から「梅雨入り宣言」が報じられています。

それとは別に、同時期の歳時記カレンダーには「入梅」と記されているのですが、これは梅雨入りと何がどう違うのでしょうか?

なんとなく文字のニュアンスから無関係ではないだろうことは伺えますが・・・。

 

そこで今回は、入梅の意味と梅雨入りとの違いについてお話させていただきます。

「入梅」と「梅雨入り」の違い

5、6月頃、ニュースの天気予想でよく聞く「梅雨入り」と、歳時記を記したカレンダーでよく見る「入梅」という用語。

※入梅は「にゅうばい」と読みます

 

文字が似ている通り、どちらも梅雨と深い関係を持っているのですが、使い方は少し異なります。

簡単に分けると――

気象用語の「梅雨入り」、暦の「入梅」

 

入梅とは?

入梅(にゅうばい)とは、「雑節(ざっせつ)」と呼ばれる季節を区分する暦日(暦で定められた1日)の一つ。

梅雨入りの時期に設定された雑節です。

 

雑節とは

「二十四節気(1年を24等分したもの)」や「五節句(季節の節目の行事)」以外の、季節の節目を知るために設けられた暦日。

二十四節気は中国で作られた暦であるため、日本の気候とは少しズレがあり、それを補うために設けられた日本独自の季節の節目を知る目安です。

■雑節は次の9つ

  1. 節分 ⇨ 2月3日ごろ
  2. 彼岸 ⇨ 春分(3月21日ごろ)・秋分(9月23日ごろ)の日を中心に前後7日間
  3. 社日 ⇨ 春分・秋分の日に最も近い戊の日
  4. 八十八夜 ⇨ 5月2日ごろ
  5. 入梅 ⇨ 6月11日ごろ
  6. 半夏生 ⇨ 7月2日ごろ
  7. 土用 ⇨ 四立(立夏・立秋・立冬・立春)の直前約18日間
  8. 二百十日 ⇨ 9月1日ごろ
  9. 二百二十日 ⇨ 9月10日ごろ

入梅もこの雑節のひとつ。

 

つまり、暦の上で入梅という日があり、梅雨が始まる目安にあたる日なのです。

あくまで目安なので、梅雨入り前に入梅が訪れることも珍しくありません。

 

梅雨入りとは?

対して「梅雨入り」は気象用語です。

暦の上では「入梅」が梅雨の目安になりますが、実際は気象庁の出す「梅雨入り宣言」が梅雨入りの合図。

 

実は梅雨「入り」と「明け」には、「こうなったら梅雨入り」というような明確な基準はありません。

各地域の「これまでの天候+今後1週間の週間予報」が鍵であり、気象庁の予報官が経験と最新技術のデータから判断しています。

雨や曇りの日が2日間程度続き、今後の予報でも晴れが少ないと推定されたとき、「梅雨入り宣言」として発表されるのです。

 

さらに、縦に長い日本は地域による違いもあるため、年によって早まったり、遅くなったり、時期は毎年異なるわけです。

「梅雨明け」も同様に、晴れが続いた日数を目安に判断されています。

 

入梅は何のためにある?

昔は田植えの日取りを決める上で、梅雨の時期を知ることは極めて重要でした。

というのも、農作業に用いる水の多くは雨水を利用していたからです。

 

昔は今と違って精度の高い気象予報のない時代だったので、農家の人たちは梅雨の目安として入梅を設けました。

実際の梅雨入りではありませんが、「このあたりの時期から雨季に入りますよ」…という一つの目安として重要視されていたのです。

 

※ちなみに「梅雨明け」を表す言葉は「出梅(しゅつばい)」と言いますが、暦には記載されていません。

 

入梅はいつ?

入梅はいつ?2020年はいつ?

入梅の日にちは、時代と共に変化しています。

昔は立春から135日目とされていましたが、現代では”太陽の黄径(こうけい)が80度に達した日”とされ、芒種(ぼうしゅ)から数えて5、6日目頃の最初の壬(みずのえ)の日となりました。

芒種とは

芒種(ぼうしゅ)とは、二十四節気(にじゅうしせっき)の1つで、立夏、小満に次ぐ、夏の第3の節気です。

太陽の黄経は75度。

入梅の日にちは、現在の暦だと「6月11日ごろ」です。

2020年は6月10日になります。

 

【豆知識】梅雨の語源は諸説あり

梅に雨と書いて「梅雨(つゆ)」と呼びますが、その語源は諸説あります。

梅雨というのは中国から伝わった言葉で、中国語だと「メイユー」。

 

■語源の説①

梅の実が熟する時期に降る雨が由来。

 

■語源の説②

梅の実に滴る「露(つゆ)」こう言葉が転じて「梅雨≒つゆ」になった。

 

■語源の説③

熟した梅の実が潰れる時期であることから、「潰れる」→「潰ゆ(つゆ)」になった。

 

■語源の説④

元々中国では、雨が多くカビが生えやすいことから元「黴雨」という漢字が当てられていましたが、カビの季節ではイメージが悪いため、「梅」の字と取り替えて「梅雨(ばいう)」となった。

 

中国から梅雨という言葉が伝わる以前は、旧暦だと5月にあたるため「五月雨(さみだれ)」と呼ばれていました。

 

入梅と梅雨入りの違いまとめ

「梅雨入り」と「入梅」。

どちらも梅雨を意味する言葉ですが、梅雨入りは気象用語であり、入梅は暦上で使われる言葉です。

 

今では気象庁が「梅雨入り宣言」を報じてくれるため、ニュースを見れば梅雨入りを教えてくれます。

そのため、入梅はもう現代では意味がないような気もしますが、今でも東日本では入梅と梅雨入りはそんなに差がなかったりします。

 

現代でも梅雨の目安として十分活用できますので、事前に歳時記カレンダーなどでチェックしておくのは良いかもしれません。

 

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