こんにちは、ワチイツキです。
毎年、夏が訪れた頃や、夏の足音が聞こえて頃になると、ほぼ必ず思い出すアニメ作品があります。
それは、keyが制作したゲーム原作のアニメ【AIR(エアー)】。
記憶の中の印象的なシーン、主題歌や挿入歌が頭の中で流れ、無性に観たくなってくるんです。あと、空を見上げたときにふと思い出すこともあります。
ゲームは2000年、アニメは2005年と少し古い作品ですが、今なお根強い人気があり、ファンによって語り継がれている感動アニメ。
「泣ける」アニメとしても有名ですね。思い出すだけで泣ける・・・。
今回は、そんな名作『AIR』の魅力を紹介しつつ、個人的な感想もお伝えしようと思います。
このページの目次
AIRのあらすじ・概要
AIRとは、Keyが制作した2作目の恋愛アドベンチャーゲーム。現代世界を舞台にしつつ、ファンタジー要素も絡めた恋愛作品です。「泣きゲー」としても有名。
それがメディアミックスされ、アニメや漫画など様々な作品が生まれました。
あらすじ
旅の途中、海沿いの田舎町を訪れた青年「国崎往人(くにさきゆきと)」。
彼は母から受け継いだ念を込めると物を動かせる「法術」を使い、人形劇を披露しながら日銭を稼いで旅をしていました。
往人の旅の目的は、亡き母から聞かされた「空のどこかにいる翼を持つ少女」を捜すため――。
そんな往人が空腹のあまり堤防でぐったりしていると、一人の少女と出会います。
「神尾観鈴(かみおみすず)」という名の少女に「遊ぼう」と言われるも、相手にしない往人。しかし、ラーメンセットに釣られて家に上がると、そのまま彼女の家で居候させてもらうことに。
次第に距離を縮めていく往人と観鈴。「一緒に海に行きたい」と言う観鈴と海へ行く約束をしたのだが、その晩・・・。
ある少女をさがして旅を続ける青年。いつも1人で過ごしていた少女。この2人の出会いが、ひと夏に起こる不思議と奇跡の始まりとなる。
基本情報
タイトル:AIR(エアー)
原作:Key / Visual Art's
監督:石原立也
脚本:志茂文彦
キャラクター原案:樋上いたる
アニメーション制作:京都アニメーション
音楽制作:Key
ジャンル:恋愛、ファンタジー
【キャスト】
国崎往人:小野大輔
神尾観鈴:川上とも子
霧島佳乃:岡本麻見
遠野美凪:柚木涼香
神尾晴子:久川 綾
霧島 聖:冬馬由美
みちる:田村ゆかり
ポテト:今野宏美
神奈備命:西村ちなみ
柳 也:神奈延年
裏 葉:井上喜久子
アニメ【AIR(エアー)】の魅力
元祖泣きゲー「AIR」の魅力をご紹介します。
泣きゲーとしての評価も高い感動必至のシナリオ
原作が恋愛ゲームなので恋愛要素も含んでいる作品ですが、アニメに関しては家族愛がメイン。とりわけ「母と娘の絆」というテーマに対して強くフォーカスしています。
物語を大きく分けると、現代・過去(1000年前)・現代の3編構成。
「最初は往人と観鈴が主人公で ➡ 過去編は柳也と神奈 ➡ クライマックスは観鈴と晴子」が主人公といった感じです。
AIRの一番の魅力はやっぱり感動必至の泣けるシナリオ。
前半の美凪や過去編のエピソードなど、涙腺を刺激されるポイントが多いんです。極めつけはクライマックス。最後はもう完全に涙腺崩壊して涙がとめどなく溢れてきます。
初見は恋愛ゲームが原作という知識しかなかったのも原因かなと。当初の予想では、最後は主人公とヒロインが結ばれて終わるのだろうと思ってたところ、予想だにしなかったまさかの展開に号泣です。
あのクライマックスはズルい。でも感動した・・・。
アニメから入った自分でも泣いてしまいました。
1クールのため削ってる箇所が多くてアニメだけでは不明なところもありましたが、内容は一夏に凝縮された非常に濃い12話でもあり、ストーリー性は高かったと言えます。
まあ自分の場合は、気になり過ぎてゲームもプレイしましたけどね。分からなかったポイントもそれで納得できました。
アニメで散々泣いたのに、その後のゲームでより泣いてしまったことはここだけのヒミツ(笑)
というより、本当の感動はゲームをプレイしないと分からないと思います。
それぞれに独自の魅力がある登場人物たち
そんな感動シナリオを盛り上げるキャラクターもみんな魅力的。個性的というより、ひとりひとりクセが強い。
ストーリー自体が非常に濃い内容なので、キャラクターもこれくらいクセが強くないと印象は薄くなりそう。バランス的には良い塩梅ではないかと。
切なくも感動的なメインストーリーの中にあっても、それぞれの葛藤を抱えるヒロインやサブキャラたちは強い存在感と輝きを放っていました。
POINT
- 翼の生えた少女を探す青年「国崎往人」
- 翼人の生まれ変わりという過酷な運命を背負う少女「神尾観鈴」
- 観鈴の叔母「神尾春子」
- 手首にバンダナを巻く魔法を夢見る少女「霧島佳乃」
- 実の母に亡き妹の影を重ねられている少女「遠野美凪」
- 美凪の亡き妹と同じ名前を持つ「みちる」
- 最後の翼人の少女「神奈備命(かんなびのみこと)」
- 神奈の守護者「柳也」
- 神奈を大切に思う女官「裏葉」
美凪のエピソードも好きですが、やはり神尾観鈴の存在感は圧倒的。当然ではあるんですけど、彼女抜きには語れない作品ですね。
観鈴の天然で無垢な可愛さ、ふとした瞬間にふっと消えてしまいそうな儚さ、精一杯生きようとする力強い姿。胸を締め付けられるようなシーンも少なくありませんが、決して彼女から目を離すことはできません。
それだけの強い輝きを放つヒロインです。
ヒロインの母親がまさかのメインキャスト
個人的にはメインヒロインの母である神尾晴子も忘れられないキャラの一人。正しくは叔母と姪の間柄ですけど。
序盤と終盤で受ける印象がまったく違う人。序盤を見る限りではただのサブキャラの一人。なのに、終盤では主人公と言っても差し支えない絡み方をしてきます。
最初はちょっと酷い人だなと感じることもありましたが、ストーリーの進展に併せて彼女の観鈴に対する深い愛情が分かるようになっています。そして、終盤では母親としての目覚め。ただその先には・・・。
キャラデザが独特
AIRのキャラクターはメインもサブも含めて、誰一人忘れることのできない素敵なキャラクターばかりでした。
ただし、キャラデザがとっても独特なので、最初は違和感を感じなくもないです。好き嫌いもはっきり分かれそう。
正直な話、自分も最初見たときは「目、デカッ!」「バランスも変」なんて思ってましたから。
でも大丈夫。すぐに慣れちゃいます。次第にこのいたる氏のキャラデザがAIRらしく、Keyらしく感じてきて、この絵以外はありえないとすら思えてきます。
いつまでも心に残る名曲揃い
また、素晴らしいのはシナリオとキャラクターだけではありません。
AIRは歌も素晴らしい。というより、この歌あってのAIRとも言えるほどです。
特にアニメ&ゲーム両方のオープニングテーマである「鳥の詩」は、ファンの間では国家と称されるくらい愛されています。個人的には「夏影」が一番好きなんですけどね。あと、「青空」も人気が高い一曲。
どれも儚さを感じられるセンチメンタルな歌で、ノスタルジックな気分に浸らせてくれる名曲ばかりです。
そして、これらの歌を名曲に、AIRを名作たらしめてる要因の一つが女性シンガーライター「Lia」さんの歌声。彼女の圧倒的歌唱力と透き通ったクリスタルヴォイスが、より深い感動へと誘っていたように感じました。ホントに鳥肌モノです。
ただし問題が一つ。AIRの曲はどれも素晴らしいのですが、作品イメージとマッチし過ぎているため、イントロ流れるだけで内容を思い出して泣きそうになってしまいます。
海や空を眺めてる最中に聴くとより危険です。周りに人がいる場合は注意しましょう。
まとめ感想
誰にでもお勧めできる作品とは言えませんが、個人的には決して忘れることができない記憶に残るアニメになりました。アニメ視聴後すぐにゲームまでプレイしちゃいましたからね。
あれほどの感動はなかなか味わうことはできません。正直、あれがハッピーエンドなのかバッドエンドなのかは判断に困るんです。人によって捉え方は全く違います。
それでも、多くの人が強烈なメッセージを受け取ったと思います。それは「生きる」だったり「届ける」だったり、或いは「愛情」だったり、これまた観る人によって、観てる状況によっても変わるでしょうが、いろんな想いが込められていましたね。
それから、出会い→霧島佳乃→遠野美凪&みちる→過去編→神尾観鈴、この構成のバランスも評価したいポイント。
最初の佳乃でファンタジー要素をチラつかせたことによって、その後の美凪や観鈴、過去編の翼人というド直球なファンタジー設定をすんなり受け止めることができましたから。
また、心が折れそうになった時に観ると、心に勇気と力を貰えるアニメでもあります。観鈴の姿を見ているだけで、前に進もう、一歩踏み出そうという気になってきます。
本当に名作と呼ばれるにふさわしい素晴らしい作品なので、まだ見たことない人は、もし気になってもらえたならアニメでもゲームでもいいので、AIRの世界を覗いてみてください。
dアニメストアやAmazonプライムでも視聴可能です。