雨がよく降る梅雨や秋雨の時期、必然的に傘を持ちだす機会は増えます
しかし、
「最近なんだか濡れやすくなった」
「購入当初よりも水の弾きが悪いような気がする」
そう感じたことありませんか?
傘には水を弾く撥水(はっすい)加工が施されているため、雨に濡れにくくなります。
その撥水加工効果も、やはり使い続ければ徐々に劣化していくもの。
すると、
- 傘をさしてるのに濡れやすい
- 傘がビチャビチャのままでたたむときに濡れる
- 生地が水を吸い込んで重い
なんて事になるから困ってしまいます。
特に愛着もない傘なら買い替えればいいだけの話。でも、お気に入りの傘や買ったばかりの傘ならもっと長く使い続けたいですよね。
こんな時に役立つのが『撥水スプレー』。さらに、大抵はどのご家庭にもある『ドライヤー』や『アイロン』でも撥水効果を復活させることが可能なのです。
今回は撥水効果を復活させる基本テクと裏ワザをご紹介します。
水の弾きが悪くなった傘の撥水効果を復活させる方法
おろしたての傘は雨をポンポン弾いてくれるものですが、使い続ければどうしても撥水効果は徐々に落ちていきます。
このタイミングで新しい傘に買い替えるのもいいでしょう。
でも、
もし今お使いの傘とこれからも長く付き合っていきたいのなら、撥水効果を蘇らせる方法を試してみはいかがでしょうか?
効果の高い撥水効果を復活させる方法は3つ
- 防水スプレーを吹きかける
- ドライヤーの熱風をあてる
- 生地にアイロンをかける
それでは詳しく見ていきましょう。
防水スプレーで傘をコーティング
まずは定番アイテムの【防水スプレー】。
手っ取り早く水を弾く能力を取り戻したいのなら、市販されている撥水スプレーに頼るのが一番お手軽。
傘やレインコートに吹きかけるだけで、気持ちよく雨を弾いていた状態に戻すことができます。
撥水スプレーの種類は大きく分けると「フッ素系」と「シリコン系」の2つ。
フッ素系スプレーの特徴
- 撥水効果に加えて防汚効果も高く、水も油も弾く
- 通気性を保持するため、蒸れを防ぐ
- 持続時間は短い
- シリコン系より高価
シリコン系スプレーの特徴
- 撥水効果が強く、持続時間も長い
- 弾くのは水のみ
- 表面に膜を作って保護するため、通気性は悪い
- フッ素系より安価
それぞれの特徴はこのような感じです。
どちらも水滴を弾く能力に問題はありませんが、個人的におすすめするならフッ素系スプレー。
フッ素系の方が撥水効果は強力で、汚れも同時に弾いてくれるから便利です。
また、フッ素とシリコンの良いとこどりをした混合系の防水スプレーも存在します。撥水効果・防汚効果・持続時間の全ての項目で優秀な働きをしてくれるのですが、やはり価格はお高くなります。
防水スプレーはたいていの傘(ポリエスチル製・ナイロン製など)に使用できますが、ビニール傘には不向きなのでご注意を
防水スプレーのかけ方
前準備しないで防水スプレーをかけると、効果を弱めてしまう可能性があります。
しっかりとコーティングできるように、スプレーのかけ方のコツも解説します。
step
1傘を掃除して綺麗にする
傘は見た目では分かり辛いですが、雨水に含まれている汚れや、車の排気ガス・油などが付着しているため、意外と表面は汚れてるものです。
その状態でスプレーをかけても上手く定着してくれない可能性があります。
綺麗なタオルやスポンジに水を含ませ、一緒に水で薄めた中性洗剤を使って汚れを落としましょう。その後は日干しをして乾燥。
step
2全体に防水スプレーをかける
傘から20センチほど離して、全体に均一になるように防水スプレーを吹きかけてください。
※スプレーを吸い込まないように作業は外で。
step
3乾かす⇒重ね塗り
スプレーをかけ終えたら傘を乾かしましょう。だいたい10分くらいで乾きます。
これを2回、3回と繰り返して重ね塗りすることによって、撥水効果は高まります。
ドライヤーの温風をあてる
布製の傘の表面には、水を弾く性質を持つフッ素樹脂加工が施されています。
実はこのフッ素樹脂が摩擦に弱いのです。
手で触ったり生地同士が擦れ合ったり、雨やホコリがあたることによって、通常は田んぼの稲穂のようにピンと立ってるフッ素樹脂が倒れてしまいます。水を弾けなくなるのはこれが原因。
しかし、フッ素樹脂は無くなってしまったわけではありません。倒れてるだけなんです。
そして、倒れたフッ素樹脂は熱をあてることによって、元の状態に復活する性質を持っています。
ここで「ドライヤー」の登場!
ドライヤーの温風を傘にあてると、フッ素樹脂がムクッと起き上がり、再び撥水効果で水を弾くようになります。
ドライヤーを使った方法
とても簡単な作業で良好な状態に戻すことができます。
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1傘を少しだけ濡らします。
濡らさないでいいという情報もありますが、直接温かい風をあてると生地が傷んでしまう可能性があります。
霧吹きを使ってシュッシュと軽く濡らしてください。
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2ドライヤーの温風をあてる
生地に近づけ過ぎないように、5~10センチくらい離してドライヤーの温風を傘にあてましょう。
同じ場所に長い時間あてると生地を傷めてしまうので、20~30秒くらいを目安に。
ただし、これはフッ素樹脂加工されてる傘のみ可能な復活法となります。ビニール傘では効果ありません。さらに、使い過ぎでフッ素樹脂加工そのものが剥がれてしまってる場合も同様。
アイロンでも復活可能!使用方法
ドライヤーと同じように、アイロンでも倒れたフッ素樹脂を復活させることが可能です。
こちらも、あくまでフッ素樹脂可能が施されてる傘のみが対象。ビニール傘は不可ですのでお気をつけて。
step
1傘を掃除する
まずは傘の汚れを落としてください。汚れた状態でアイロンをかけても効果は長持ちしません。
step
2傘を乾かす
この工程は時間に余裕があるときだけで構いません。無ければ綺麗なタオルで水滴をふき取るだけでOK。
完全に乾かす場合は、天日干しでも陰干しでもどちらでもいいですが、どちらかというと陰干しの方がいいです。
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3アイロンをかける
では、丁寧にアイロンをかけましょう。
温度を「強」にすると生地が傷んだり色落ちしてしまうので、「弱温」に設定。あと、長時間当て過ぎると溶けてしまう恐れもあります。
念のために当て布をした上からアイロンをあててください。
最も大事なことは、傘の表面をアイロンがけするのではなく、裏地から一面ずつアイロンがけすること。
表面は別にアイロンがけしなくてもいいんですが、もし気になるのなら温度をさらに低くしてから軽く行ってください。
あとは、熱が取れたら収納するだけ。
まとめ
この記事では、水を弾かなくなった傘の撥水効果を蘇らせる裏技をご紹介しました。
撥水効果の復活ポイントは以下の通り。
- 防水スプレーでコーティング
- ドライヤーの温風をあてる
- アイロンを裏地からかける
撥水効果は傘を使い続けていれば、いずれは劣化していくもの。
雨を弾かないため服は濡れやすくなりますし、生地が湿って柄の部分まで水滴が垂れてきます。
傘を新調するのもアリですが、もし気に入ってる傘ならその前に、防水スプレー、ドライヤー、アイロンを試してみてはいかがでしょうか?
これはあくまで一時しのぎではありますが、しっかりメンテナンスをすることによって、大切にしてる傘の寿命を延ばすことはできますよ。