「0か100」の2択しかない思考で生きるのは疲れる・・・。そう感じたことありませんか?
極端な考え方しかできず、どんなことに対しても”絶対ダメ”と”絶対良い”という2つの目盛りしか存在しないんです。
この生き方は0と100のどちらに傾いてもストレスが溜まるばかり。
本人も分かってはいるのにやめられず、余計に苦しい思いをしてるケースも。
0・100思考自体が絶対に悪いとは言いませんが、この思考は心が疲れやすいという側面があるのは確かです。
このページの目次
0でストレス、100でもストレス
0・100思考の持ち主は、一つでも悪いことがあると全てを否定してしまいます。その反面、思い描く結果が出たときは全てが良いと感じるもの。
当然、思うようにいかないのときのストレスは高まる一方。
ならば、100のときはストレスから解放されるのかというと、実はそうでもないんです。
もちろん一時的な達成感はあるものの、これからも良い自分でいなければという思いが強迫観念のように纏わりつき、心は常に緊張状態。
自分を追い込み続けるわけですね。リラックスからはかけ離れるばかり。
そして、一度でも悪い自分を認識してしまうと、それまでの全てを否定することに。
結果、やらないという何もしない選択に及んでしまうことも。
自分を否定するエネルギーは強烈。そして、ダメだと結論付けるのも早いんです。
自分にも他人にも0か100の評価ばかりで生きづらい
「0か100」、他の言い方をすれば「白と黒」、或いは「好きか嫌い」。
この思考の辛いところは、本人も周りの人も疲れてしまい、それがストレスになるところ。
周りの人も巻き込んでしまうんですよね。
上手くできない自分への自己評価に苦しみ、他人への自分の基準を勝手に押し付けた評価で関係がギクシャク。
100点に達しない自分への厳しい評価で心が疲れる
文句の挟む余地がない100の自分という理想の姿に囚われ、たった1が足りなかっただけで0の評価を下し、自分を厳しく責めてしまいます。
終いには、自己否定にまで及ぶことになるから大変。
どれほど上手くいっていた事柄でも、少しでも道を逸れると途端に0へ落ちてしまうこともあるでしょう。
ほどほどや適当ができないんです。グレーゾーンを見ることができないんです。
極端な言い方をすれば、90点でも99点でもダメ。100点でなければ価値がないのが0・100思考。
出来る人、出来る状態にあるならまだいい。しかし、能力と理想・思考のバランスが不釣り合いだと、苦しみと疲れは増すばかり。
完璧主義者と違うのは、思考を途中で停止してしまうところ。
出来なかった時、「何がダメだったんだろう?」と反省するのではなく、「自分はなんてダメなヤツなんだろう」と否定。
やり遂げることを諦め、途中で逃げ出してしまうこともあります。
小さな傷であっても、自分の手で大きく広げてしまい、結果立ち直ることが困難なほどの大ダメージを追ってしまします。
他人にも0か100の評価を行い人間関係が悪化
ときには、そんな0か100の評価が自分を越えて、他人にも飛び火してしまうことがあります。
もともとは自分への評価を厳しくしてた人が多いはず。でも、その思考に縛られ続けると、他人の評価も0か100で判断しはじめることに!
こうなってしまうと人間関係の悪化を招きます。トラブルや言い争いも増えるでしょう。
相手の行動に不満を抱きやすく、相手もこちらに対して不満を覚えます。
価値観なんてものは人それぞれ異なるのに、勝手に「完璧の基準」を設定し、勝手にその基準を押し付け、できないと勝手に失望して嫌いになる。
許すことも我慢することも難しいため、相手からも嫌がられやすい。
「好き嫌い」も極端になりがちなので、その人が嫌いという理由だけで、相手のやることなすこと全てを否定することもあります。
はっきり言ってコミュニケーションの破綻です。
このように、0・100評価を自分以外の他社にまで押し付けると、人間関係やコミュニケーションがスムーズにいかない事態が増えてしまいます。
0か100の思考からの脱却で大切なのは「受け入れる」こと
0か100の考え方は疲れると言いましたが、ある意味では楽な生き方とも言えます。
なぜなら、ちょっとでもダメならさっさと逃げればいいのですから。
でも、それで成長できるでしょうか?厳しいですよね。
まず必要なのは、できない今の自分を否定せずに受け入れること。結果と成長を少し切り離してみること。
結果だけで全てを判断してしまうと、
結果が出せない自分 = 0点のダメな自分
だと思い込んでしまいます。
これは危険な考え方です。そこに行きつくまでの工程がごっそり頭から抜けてしまっています。
最初から100を求めて挑んでもできないと分かっただけでも前進です。ならば、今度は10を積み重ねながら目標に向かって進んでみる!
世の中は、「0と100」「白黒」だけではハッキリしないことだらけだと気づくと一気に心は楽になりますよ。
0と100の間には1から99という階段があります。黒と白の中間にはグレーがあります。
これまで見えていなかった中間の存在に気づけると、目盛りも増やしやすくなりますね。
あと、他人の全てが気に入らないような時は、0・100思考の悪い部分が色濃く出てしまい、心が疲れているときかもしれません。
そんな時、「あ、いま0・100思考に陥ってるかも」と思ってみるだけで、心と思考をほぐしやすくなり、他人に対しても柔軟になれます。